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2018年4月10日、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が、科学技術の状況に係る総合的意識調査(NISTEP定点調査2017)を公表しています。
同調査は、第5期科学技術基本計画期間中の日本の科学技術やイノベーションの状況変化を把握するため、研究者や有識者約2,800名を対象とした、5年間の継続的な意識調査(第3期NISTEP定点調査)で、2016年度に開始し2017年度は2回目となります。
同調査は2017年9月から12月にかけて行われ、回答率は92.3%でした。報告書では、大学・公的研究機関における研究環境等の研究活動の基盤に対する危機感が2016年度から継続していること、基礎研究の状況に関しては2016年度より「不十分」という認識が増加していること、学部教育、若手の雇用、産学官連携等に関して各大学・公的研究機関の好事例も見られたこと等が述べられています。
出版倫理委員会(Committee on Publication Ethics:COPE)が2018年3月付けのドキュメント“Preprints”を公開しています。
このドキュメントは、学術出版界においてプレプリントに関する議論を加速させることを目的としており、プレプリントの背景や課題、雑誌編集者にとっての倫理的な疑問への回答、雑誌編集者・出版者・プレプリントプラットフォーム・著者への提案などをまとめています。また、ドキュメントの末尾にプラットフォームの一覧を掲載しています。
雑誌編集者にとっての倫理的な疑問として、プレプリントは出版物なのか、プレプリントに優先権はあるのか、雑誌に公開されたらプレプリントはどうなるのか、複数のプラットフォームに投稿できるのか、投稿したプレプリントのライセンスはどういうものなのか、などが挙がっています。
Discussion documents(COPE)https://publicationethics.org/resources/discussion-documents
2018年4月3日、カナダ研究図書館協会(CARL)が、研究評価の改善を求める「研究評価に関するサンフランシスコ宣言」(DORA)に署名したと発表しました。
CARL Joins Thousands Calling for Improvements to Research Assessment(CARL,2018/4/3)http://www.carl-abrc.ca/news/carl-signs-dora-declaration/
DORAhttps://sfdora.org/
参考: オープンアクセス学術出版協会(OASPA)、研究評価に関するサンフランシスコ宣言(DORA)に署名 Posted 2018年2月13日http://current.ndl.go.jp/node/35477
2018年3月28日、Times Higher Education社(THE)は、日本国内の総合パートナーであるベネッセグループの協力を得て、THE世界大学ランキング日本版2018を公開しました。
総合ランキングでは150位までランキングされ、国立62、公立24、私立65の計151の大学がランクインしています。1位は同スコアで京都大学と東京大学、3位は東北大学となっています。また1位から9位までは国立大学が占めています。
世界大学ランキングは大学院の研究力を重視しているのに対して、日本版は学部の教育力を重視しています。日本版2018では、4分野(教育リソース、教育充実度、教育成果、国際性)・13項目の指標で構成されていますが、2回目となる今回は、より教育力を重視するため「国際性」に指標が2項目追加されており、その結果「教育リソース」の比重が下がるなど、一部の項目の比重が変更されています。
THEは、より大学の実態に近づくランキングになったとしています。また、順位の変動よりも各項目のスコアの相対的位置に着目してほしいとのコメントを紹介しています。
2018年3月20日、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が、調査資料「日本の大学システムのアウトプット構造:論文数シェアに基づく大学グループ別の論文産出の詳細分析」を公開しました。
同資料は、日本における論文産出の約7割を大学が占めていることを踏まえ、2009年から2013年の日本国内の自然科学系の論文数シェアにおける各大学の数値によって4つのグループに分け、各グループの論文産出の特徴について調査を行ったものです。論文数と注目度の高い論文(被引用数が上位10%の論文)の数に加え、論文の分野構成や研究をリードしている責任著者の所属等新たな観点から分析を行って、論文数で見た大学規模による論文産出の特徴の違いを明らかにしています。
同資料では、各グループの論文が日本国内の論文数に占める割合は以前とほぼ同じで、注目度の高い論文は論文数シェアの高い大学の比率が大きいとしています。各グループでの論文の分野構成は異なるが、化学、材料科学、物理学は全てのグループで論文数が減少しているとしています。各グループの論文数は増加しているものの、責任著者が自大学に所属する論文数は横ばいで、責任著者が海外機関に所属する論文の数が増加していると述べられています。
2018年3月15日、国立情報学研究所(NII)の国際学術情報流通基盤整備事業(SPARC Japan)が、2016年度の年報を公開しました。
2016年度から始まったSPARC Japan第5期の活動について、第4期から引き継がれた課題として、「(1) 国際的なOAイニシアティブとの協調、(2) 学術情報流通にかかわるアドボカシー活動、(3) オープンサイエンスへの活動スコープの拡大、(4) オープンアクセスに関する基礎的情報の把握」の4点を挙げています。
「国際学術情報流通基盤整備事業(SPARC Japan)年報 平成28(2016)年度」を掲載(SPARC Japan,2018/3/15) http://www.nii.ac.jp/sparc/2018/03/sparc_japan_282016.html
2018年2月12日、オープンアクセス学術出版協会(OASPA)は研究評価に関するサンフランシスコ宣言(San Francisco Declaration on Research Assessment:DORA)に署名したと発表しました。
DORAは、2012年に、科学的な研究成果の評価方法を改善するためになされた宣言で、研究は、どの雑誌に掲載されたかではなく、その質によって評価すべきという指針からなります。
OASPA Endorses the Declaration on Research Assessment (DORA)(OASPA、2018/2/12付け)https://oaspa.org/oaspa-endorses-declaration-research-assessment-dora/
2018年1月15日、オープンアクセス学術出版協会(OASPA)、DOAJ、出版倫理委員会(COPE)、世界医学雑誌編集者協会(WAME)は、協働で策定作業中の学術出版の透明性の指針とベストプラクティスの第3版(work in progress)を公開したと発表しています。
同指針は、各団体の会員資格の適正基準の指針等とするために策定しているもので、この指針に加えて、各団体ごとにも独自の追加基準があります。
各団体の会員がこの指針やベストプラクティスに反していることが判明した場合、各団体は、その会員と協働で当該事項に対処しなければならず、会員がその課題に対処できない、もしくは対処することを望まない場合、会員資格の一時停止や解除することもあると説明がされています。
『情報管理』60巻10号(2018年1月)に、同誌が2018年3月刊行の60巻12号をもって休刊する旨のお知らせが掲載されています。
休刊後も、同誌のすべての記事はJ-STAGEで閲覧可能とのことです。
「情報管理」誌休刊のお知らせ. 情報管理. 2018, 60(10), p. 765.https://doi.org/10.1241/johokanri.60.765
参考: 『情報管理』が50周年 Posted 2008年1月4日http://current.ndl.go.jp/node/7085
科学技術振興機構(JST)、20周年記念事業のWebサイトに情報事業50年の年表掲載 Posted 2016年8月10日http://current.ndl.go.jp/node/32295
2017年12月14日、米・Ithaka S+Rが、同国の公衆衛生学研究者の研究支援ニーズに関する調査報告書を公開しました。
Ithaka S+Rによる研究者の分野別の研究活動調査プログラムの一環で、公衆衛生学研究者の研究支援に資するためのサービスを明らかにするため、7つの研究図書館と協力して実施されました。
報告書では、公衆衛生学分野の研究者のニーズとして、同分野で取組まれることの多い機関・国際間連携による研究を支援するためのツールや基盤、灰色文献や国外の査読誌掲載論文の入手、研究データ管理のための新しい技術の活用、研究データの共有とプライバシーの保護の調整、研究のインパクトを明瞭に示しオンラインで公開するための支援、があげられています。
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