学術情報

ジャパンリンクセンター(JaLC)、OAI-PMH情報提供機能の拡充とJaLCコンテンツ検索画面からORCIDへの簡易な登録機能の追加を実施

2020年4月8日、ジャパンリンクセンター(JaLC)は、OAI-PMH情報提供機能の拡充とJaLCコンテンツ検索画面からORCIDへの簡易な登録機能の追加を実施したことを発表しました。

JaLC正会員限定機能であるOAI-PMH情報提供機能について、雑誌論文だけでなく、書籍・研究データ等を含むJaLCにDOIが登録された全てのデータが出力対象となるように、機能拡充が行われました。

JaLCコンテンツ検索画面から、研究者がORCIDにログインし、検索されたコンテンツをORCIDの自身の業績情報へ簡易に登録できる「ORCID業績登録」機能が追加されました。また、研究者がORCIDにログインしたmyORCIDの画面上で、自身の業績を追加する際の情報源として、JaLCを選択することも可能になっています。

研究評価に関するサンフランシスコ宣言(DORA)、大学・研究機関等へ新型コロナウイルス流行中は柔軟に人事・予算等に関する意思決定を行うことを求めた声明を発表

2020年4月6日、研究評価の改善を求める「研究評価に関するサンフランシスコ宣言」(DORA)は、新型コロナウイルスの流行中は、雇用・昇任・資金配分等に関して柔軟な意思決定を行うことを求めた、大学・研究機関等向けの声明を発表しました。

新型コロナウイルスの大流行は、世界中で日常生活に深刻な影響を及ぼし、個人や組織に前例のない状況へ迅速に適応することを迫っており、特に大学や研究機関では劇的な変化を余儀なくされています。従来対面で実施していた授業を遠隔形式とすることを求められ、研究活動は在宅で実施可能なものに限定されたことにより、多くの研究者の生産性低下が見込まれています。また、教育機関の閉鎖の影響を受けたり、感染リスクの高い家族を身近に持つ研究者は、研究生活と家庭生活の見直しを迫られています。

DORAはこのような非常事態において、大学・研究機関は雇用・昇任・テニュア審査等の意思決定プロセスに柔軟性を持つべきであり、特に感染症の流行によって引き起こされた混乱を考慮しなければならないと指摘しています。DORAは全ての大学・研究機関に対して、次のことを要請しています。

ドイツ医学中央図書館(ZB MED)、新型コロナウイルス感染症拡大へ対応した研究支援としてウイルス学及び関連分野に関する特別サービスを提供

2020年3月16日、ドイツ医学中央図書館(Zentralbibliothek der Medizin:ZB MED)は、新型コロナウイルス感染症拡大へ対応した研究支援としてウイルス学及び関連分野に関する特別サービスを提供していることを発表しました。

ZB MEDは、生物情報学データ分析・テキストマイニング・データの視覚化・FAIR原則に準拠した研究データ管理・情報サービスのホスティング等へのサービス提供が可能であり、データのアクセス性や引用の度合いを高めたい場合、大規模データセットを分析したい場合、双方向的なデータの視覚化が必要な場合などには、それぞれ対応可能である、としています。

ZB MEDはデータの集約・再利用に関するサービス提供も可能であるとしており、関連する最初のサービスとして、同館のウェブサイト上で、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のウイルス分離株の塩基配列データを視覚化したゲノムブラウザを提供しています。

オランダの2021年から2027年までの戦略的な研究評価のためのプロトコル“Strategy Evaluation Protocol(SEP)”が公開される

2020年3月16日、オランダ大学協会(VSNU)は、オランダ王立芸術科学アカデミー (KNAW)・オランダ科学研究機構(NWO)と共同して作成した新しい研究評価のためのプロトコル“Strategy Evaluation Protocol(SEP)”を公開しました。

オランダでは研究機関が研究評価を行う目的と手順を示したプロトコルについて、6年ごとに見直しが行われています。2021年から発効する最新の研究評価に関するプロトコルは、既存のプロトコルを土台にして、オープンサイエンスの理念や研究者の認識・報酬に関する最近の動向を組み込んだものとなっています。

新たに改訂されたSEPは名称変更を行って、研究評価が評価対象組織の目的と戦略に焦点を当てたものであることを明確化しています。新しいSEPで研究機関は、研究の質・社会との関連性・事業の実現性の基準に基づいて評価が行われます。この基準の中では、オープンサイエンス・博士課程への方針と教育・研究環境・人事制度が特に重視されています。研究評価委員会は評価にあたって評点を付けるのではなく、将来に向けての重要な意見や勧告を提供する、としています。

ハゲタカジャーナルの査読者の傾向(文献紹介)

プレプリントサーバbioRxivに2020年3月11日付で、スイス国立科学財団(SNSF)の博士研究員であるAnna Severin氏ほか4人の共著論文“Who Reviews for Predatory Journals? A Study on Reviewer Characteristics”が掲載されています。

同論文は、ハゲタカジャーナルと信頼のおけるジャーナル(legitimate journals)それぞれについて査読者の傾向を観察すること、ハゲタカジャーナルに対する査読の地理的な分布状況を調査することを目的として執筆されました。ハゲタカジャーナル・信頼のおけるジャーナルの情報源として、Cabell's International社のブラックリスト・ホワイトリストを使用し、査読登録サービスPublonsの情報と照合しながら、それぞれのジャーナルの査読者について、その査読や出版に関するメタデータの分析を行っています。

欧州研究図書館協会(LIBER)、改正EU著作権指令で認められた研究目的のテキスト・データ・マイニング(TDM)が出版社の技術的保護手段により阻害される懸念を指摘

欧州研究図書館協会(LIBER)は2020年3月10日付で、“Europe’s TDM Exception for Research: Will It Be Undermined By Technical Blocking From Publishers?”と題されたブログ記事を公開しました。

同記事は、テキスト・データ・マイニング(TDM)を遮断する技術的保護手段に関するアンケートの結果、及びアンケート結果から導かれる改正EU著作権指令「デジタル単一市場における著作権指令(the Directive on Copyright in the Digital Single Market)」実施における懸念事項を指摘したものです。アンケートはLIBERの著作権・法的事項ワーキンググループと英国の図書館・文書館著作権同盟(Libraries and Archives Copyright Alliance: LACA)がGoogleフォーム上で共同実施しているものです。

LIBERとLACAは実施したアンケートの主な結果として、以下の3点を報告しています。

株式会社ジー・サーチ、新型コロナウイルス感染症対策支援のため研究機関・医療機関等に所属の研究者を対象として「JDreamⅢ検索サービス」と「JDream Expert Finder」の無償提供を実施

2020年3月10日、株式会社ジー・サーチは、新型コロナウイルス感染症対策を進める研究者支援を目的に、同社の「JDreamⅢ検索サービス」と「JDream Expert Finder」について、2020年3月10日から5月29日まで、研究機関・医療機関等へ無償提供を行うことを発表しました。

この無償提供はデータ提供元である科学技術振興機構(JST)との協議に基づいて実施されます。新型コロナウイルス感染症対策を進める研究機関・医療機関・民間企業に所属する研究者は、所定の申込フォームから申し込むことで、国内外の科学技術や医学薬学関係の文献情報の検索が可能なデータベースサービス「JDreamⅢ検索サービス」と「JDreamⅢ検索サービス」収録データを利用した研究者探索サービス「JDream Expert Finder」を利用可能になります。新型コロナウイルス感染症対策に資する医薬品・医療機器・医療技術および周辺領域の研究・開発目的での利用が想定されています。

Elsevier社、北京中医薬大学(中国)と共同開発した中医学に関する分類法の第1弾として鍼治療に関する分類を同社の医学生物学文献に関するデータベース“Embase”で提供開始

2020年3月4日、Elsevier社は同社の医学生物学文献に関するデータベース“Embase”で、中国の北京中医薬大学(Beijing University of Chinese Medicine)と共同開発している中医学(Traditional Chinese Medicine)に関する分類法の第1弾として、鍼治療に関する分類法の提供を開始したことを発表しました。

Elsevier社はプレスリリースの中で、中医学は世界全体で1,210億ドルの市場規模を持ち、中国政府の推定によれば世界人口の約3分の1が鍼灸治療を受けているなど、中医学の治療薬や治療法の人気により、世界規模で中医学の研究開発の実践が増加しているため、容易にアクセスの可能な中医学の臨床データが求められていることを指摘しています。開発された分類法では中医学用語に対応する概念について、英語とピンイン表記の中国語の両方が提供され、ユーザーは単一のプラットフォームから包括的な情報を得ることができます。今後、中医学分類法の開発をさらに進むことで、研究者の中医学で処方される特定の医薬品の成分に関する知識獲得や、中医学と西洋医学の医薬品間の潜在的に有害な影響を及ぼす相互作用の防止による安全性確保への貢献等が期待される、としています。

中国科学院(CAS)、「新型コロナウイルス感染症」に関する最新の研究成果をワンストップで発見するためのプラットフォームとしてDigital Science社のDimensionsを推奨

Digital Science社が2020年2月21日付のブログ記事において、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」に関する最新の研究成果を、出版社を問わずにワンストップで発見するためのプラットフォームとして、中国科学院(Chinese Academy of Sciences:CAS)が同社のディスカバリープラットフォームDimensionsを推奨していることを紹介しています。

フィンランド・ヘルシンキ大学、「研究評価に関するサンフランシスコ宣言」(DORA)に署名

2020年2月18日、フィンランドのヘルシンキ大学は、2月6日に研究評価の改善を求める「研究評価に関するサンフランシスコ宣言」(DORA)に署名したことを発表しました。

2012年に発表されたDORAには、世界中の1,800以上の組織と1万5,000以上の個人が署名しています。フィンランド国内の組織では、フィンランドアカデミー(Academy of Finland)、フィンランド学会連盟(Federation of Finnish Learned Societies :TSV)、タンペレ大学、オウル大学、東フィンランド大学が署名済です。

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