情報アクセス

北米の都市図書館協議会(ULC)、新型コロナウイルス感染拡大下でのデジタルデバイドの問題に対処するための行動戦略を提供するブリーフィング“Digital Equity in the Age of COVID-19”を公表

2020年9月11日、北米の都市図書館協議会(ULC)が、新型コロナウイルス感染拡大下でのデジタルデバイドの問題に対処するための行動戦略を提供するブリーフィング“Digital Equity in the Age of COVID-19”を公開しました。

すべての世帯におけるブロードバンドを通じたデジタルエクイティの推奨と、コミュニティ全体のデジタルリテラシーの保障において、図書館の管理職が、より積極的な役割を果たすために公表されたものです。

@UrbanLibCouncil(Twitter,2020/9/11)
https://twitter.com/UrbanLibCouncil/status/1304179802820227074

国際図書館連盟(IFLA)、「性と生殖に関する健康と権利(SRHR)」に関する国際連合の意見照会に回答を提出:意識向上・情報アクセス保障など図書館の果たす役割等を表明

2020年9月3日、国際図書館連盟(IFLA)情報への自由なアクセスと表現の自由に関する委員会(FAIFE)は、女性・女児の「性と生殖に関する健康と権利(Sexual and Reproductive Health and Rights:SRHR)」に関する国際連合の人権高等弁務官事務所(Office of the High Commissioner for Human Rights: OHCHR)の意見照会に対して、回答を提出したことを発表しました。

韓国国立中央図書館(NLK)、新型コロナウイルス感染拡大防止のための再休館に伴い、館外から一時的に利用可能なオンラインDBの提供期間を2020年末まで延長

2020年8月28日、韓国国立中央図書館(NLK)は、新型コロナウイルス感染拡大防止のための再休館に伴い、8月31日まで館外から一時的に利用可能としていたオンラインDB11種の提供期間を12月31日まで延長すると発表しました。

対象となるのは、東亜日報、朝鮮日報、KOREASCHOLAR、DBpia、e-articleの国内5種類と、MarketLine Advantage、Nature、SAGE、Springer、Taylor & Francis、Wileyの国外6種類のDBです。

館外利用可能な38種類のDBは期限なしで提供されます。

국내외 웹DB 11종 관외 서비스 제공 기간 연장(~12. 31.)(国内外ウェブDB11種館外サービス提供延長(~12.31.))(NLK,2020/8/28)
https://www.nl.go.kr/NL/contents/N50601000000.do?schM=view&id=37033&schBcid=normal0202

機関リポジトリ収録コンテンツのアクセシビリティに関する調査(文献紹介)

米・テキサス州立大学の機関リポジトリに、2020年8月付けで、同大学の図書館員らによる調査レポート“Accessibility in Institutional Repositories”が掲載されています。

2019年の9月から11月にかけてメーリングリストにより実施したアンケート調査の結果を報告するものであり、学術図書館の機関リポジトリにおけるアクセシビリティにおける実践の概況把握と、機関リポジトリ収録コンテンツのアクセシビリティの平均レベル測定を目的としています。なお、レポートの冒頭では先行研究の整理も行われています。

アンケートは、北米研究図書館協会(ARL)が報告書シリーズ“SPEC Kit”の第358号として2018年に刊行した“Accessibility and Universal Design”での調査内容に基づき作成されました。20か国から145の回答が寄せられ、そのうち74%は米国、9%はカナダからであり、北米からの回答が大多数を占めています。

遠隔医療受診のための施設としての地方の公共図書館の可能性:米バージニア大学(UVA)に所属する看護学研究者の研究から(記事紹介)

米・バージニア大学(UVA)は、2020年8月19日付のお知らせで、同大学の看護学研究者であるデグズマン(Pamela DeGuzman)准教授が2020年7月に公衆衛生看護学分野の査読誌“Public Health Nursing”に発表した論文の内容を紹介しています。

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、インターネットを介してリアルタイムで医療者からの診療を受ける遠隔医療(telemedicine)の重要性が高まっていますが、自宅におけるブロードバンドインターネット環境の整備の遅れた地方では、十分に遠隔医療を受診できない状況にあります。そのような中、デグズマン准教授は、利用者向けにブロードバンドインターネット環境を提供することが一般的な公共図書館について、遠隔医療受診のための施設として役割を十分に果たすことができるか検証する研究を行いました。

英国物理学会出版局(IOP Publishing)、“Research4Life”に参加し低所得国120か国の機関・組織に対して刊行する学術誌へのアクセスを提供

2020年8月13日、英国物理学会出版局(IOP Publishing)は、途上国向けに無料・安価に学術情報を提供することを目的とした官民連携パートナーシップ“Research4Life”に参加したことを発表しました。

このことにより、低所得国120か国の機関・組織で、物理学・材料科学・生物科学・環境科学・工学・教育学など40以上の分野に及ぶIOP Publishing刊行の学術雑誌約90誌へのアクセスが可能となります。

Research4Lifeにアカウントを持つユーザーは、IOP Publishingの学術雑誌をResearch4Lifeのプラットフォーム上で利用することができます。

韓国・科学技術情報通信部、2022年までに図書館や屋外施設といった公共の場に無料Wi-Fiのアクセスポイントを4万1,000箇所追加整備すると発表

2020年8月20日、韓国・科学技術情報通信部が、デジタルニューディール政策の一環として、福祉センター、図書館、バス停といった公共の場に、2020年末までに無料のWi-Fiを追加で1万箇所設置すると発表しました。

同部では、各家庭の通信費の軽減、住民の情報アクセス強化のため、既に、現在1万8,000箇所に設置していますが、2022年までに4万1,000箇所追加する計画です。

特に、今年からは、建物内中心の整備ではなく、バスターミナル・地域の小規模な公園・スポーツ施設といった趣味や余暇活動のために利用する屋外施設を中心に設置する計画であるとしており、また、2014年以前に設置した古いWi-Fiのアクセスポイントも年内に最新のものに交換するとしています。

同部の担当者は、無料で利用できる公共のWi-Fiは、新型コロナウイルスの感染が拡大し、国民が遠隔授業を受講し、自宅勤務を行う事が増えている状況において、国民誰もが非対面サービスを享受するための必須の手段としてその重要性がより浮き彫りになってり、2022年までに4万1,000箇所の新規整備を支障なく推進し、国民が毎日利活用するどのような公共の場所においてもデータを心おきなく利用できる環境を整備していくと述べています。

韓国・ソウル図書館、新型コロナウイルス感染症の流行の長期化をうけ、ソウル地域の中小出版社・書店の支援を目的に図書の購入を公募

2020年8月6日、韓国・ソウル図書館が、新型コロナウイルス感染症の流行の長期化による大規模出版取次の企業再生手続きの申請をうけて、ソウル地域の中小出版社・書店の支援のため、図書の購入を公募すると発表しました。

書店1店あたり500万ウォン相当の図書を購入し、読書環境が脆弱な住民のため、約3万冊の図書を、100か所の施設に提供します。

中小出版社に対しては、読書環境が脆弱な住民の利用に合致し、応募資格を満たした図書3点以下を公募し、100点程度の図書を選定します。応募期間は8月6日から19日までです。

書店に対しては、8月6日から19日までの一次応募を経て、8月26日から9月1日まで図書の推薦提案書を受け付け、100点前後の書店を選定します。

서울 지역 출판사·서점 지원 도서 구입 공모(ソウル地域出版社・書店支援図書購入公募)(ソウル図書館,2020/8/6)
https://lib.seoul.go.kr/bbs/content/3_48339

学術機関・図書館との協同関係や価値観の共有に基づいた学術雑誌出版社評価システム(文献紹介)

2020年7月23日付で、オープンアクセス(OA)出版社MDPIの学術出版に関するテーマを扱う査読誌“Publications”第8巻第3号(2020年9月)に、論文“A Provisional System to Evaluate Journal Publishers Based on Partnership Practices and Values Shared with Academic Institutions and Libraries”が公開されています。

同論文は、学術機関・図書館との協同関係(Partnership Practices)や価値観の共有に基づいて学術雑誌出版社を評価する暫定的なシステムを提案する内容で、米国テネシー大学ノックスビル校図書館のRachel Caldwell氏により執筆されました。著者は、研究者の学術雑誌や出版社に対する見方に大きな影響を与えているインパクトファクター(IF)では、出版社による図書館・学術機関への関わり方を評価できないことを研究の背景に挙げています。IFによらない暫定的な評価システムを導入することにより、出版社の展開する事業が図書館や高等教育機関の価値観とどの程度一致しているかを測り、図書館・機関がリソース配分に関する戦略的な意思決定を行う際に役立てることが研究の目的である、としています。

ページ