情報リテラシー

E2002 - 留学初年度の大学院生に必要な図書館の支援とは<文献紹介>

2008年に,日本政府が2020年を目途に30万人の留学生受入を目指す「留学生30万人計画」を策定して今年で10年を迎える。独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)による最新調査では,2017年5月現在の外国人留学生数は26万7,042人で,大学院留学生に限っても4万6,373人在籍し,策定時と比べ41.9%増加している。また,日本の高等教育機関への留学生の92%はアジア地域出身者が占めているという。増加する外国人留学生への大学図書館(以下,図書館)の対応状況だが,日本図書館協会(JLA)が2017年3月に刊行した報告書は,留学生を対象とした図書館のサービスの必要性は徐々に認識され他部局との連携が進みつつあるものの,具体的な実践や要望調査の積み重ねが不足していると指摘する(E1900参照)。

英国図書館情報専門家協会(CILIP)、信頼できる情報を提供する専門家に関する世論調査の結果を発表

2018年2月20日、英国図書館情報専門家協会(CILIP)は、2018年1月19日から1月22日にかけて2,000人の成人を対象に実施した、信頼できる情報を提供する専門家に関する世論調査の結果を発表しています。

調査はオンラインで行われ、信頼できる情報を提供する専門家を選択する設問への回答結果は、医療従事者(74%)、教員(49%)、警察官(49%)、図書館員(46%)、法律家(39%)、エコノミスト(20%)、ジャーナリスト(6%)、世論調査会社(4%)、不動産業者(3%)、政治家(2%)の順でした。

また、回答者の66%が信頼できる情報を見つけるのが以前より難しくなった、84%が専門家の情報をより信じる、90%が信頼できる情報の見つけ方に関する教育を行なう事は重要である、と回答したことが紹介されています。

Top professionals for trustworthy information revealed(CILIP,2018/2/20)
https://www.cilip.org.uk/page/trusted

文部科学省、学校教育法施行規則の一部を改正する省令案及び高等学校学習指導要領案へのパブリックコメントを実施中

文部科学省が、学校教育法施行規則の一部を改正する省令案及び高等学校学習指導要領案へのパブリックコメントを、2018年2月14日から3月15日まで実施しています。

高等学校学習指導要領案では、学校図書館や地域の図書館、博物館、美術館及びコンピュータや情報通信ネットワークの活用等についての記述があります。

学校教育法施行規則の一部を改正する省令案及び高等学校学習指導要領案に対する意見公募手続(パブリックコメント)の実施について(文部科学省,2018/2/14)
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/30/02/1401394.htm

国際図書館連盟(IFLA)、欧州連合(EU)実施のフェイクニュースに関するパブリックコンサルテーションへの回答内容を発表

2018年2月2日、国際図書館連盟(IFLA)が、欧州連合(EU)が実施しているフェイクニュースに関するパブリックコンサルテーションへ回答したと発表し、その内容を公表しています。

パブリックコンサルテーションは、現在フェイクニュースに対して行なわれている取組や、それらの効果を高めるための必要性を検討したり、様々なタイプのフェイクニュースに対処するための新しい取組を導入したりする際の評価に役立てることを目的に2017年11月23日から2018年2月23日までEUが実施しているものです。

IFLAの回答は、人々が、リテラシーがあり、批判的な見方ができるというスキルを持つことが唯一の持続可能な対処方法であるとし、図書館はそのことを実現するための不可欠な存在で、そのようなものとして支援される必要がある事や、規制や政府の介入は必要ではないことを強調した内容となっています。

Libraries, Media and Information Literacy Only Sustainable Response to Fake News(IFLA,2018/2/2)
https://www.ifla.org/node/25805

国際図書館連盟(IFLA)、“Trend Report”の2017年版を公開

2017年12月20日、国際図書館連盟(IFLA)が、“Trend Report”の2017年版を公開しました。

2013年、2016年に続くもので、2017年の“IFLA President's meeting”の結果を受けて、以下の3つの論点等が出されています。

・3Dプリンターの図書館サービスへの導入方法
・全ての人に教育を提供するという差し迫ったニーズへの図書館の対応方法
・インターネットによって作成、共有される大量の誤った情報への図書館の対処方法

Trending: IFLA Releases 2017 Trend Report Update(IFLA,2017/12/20)
https://www.ifla.org/node/20026

LIS Newsが選ぶ2017年の図書館・図書館情報学関連の10大ニュース(米国)

2017年12月15日、図書館や図書館情報学に関するニュースを掲載している米国のブログLIS Newsが、同ブログが選ぶ2017年の10大ニュースを発表しています。

1.ヘイトスピーチと言論の自由の境界線についての図書館員の議論

2.麻薬による死亡の撲滅の最前線に立つ公共図書館

3.“Little Free Library”への批判

4.Springer Nature社、ケンブリッジ大学出版局(CUP)のコンテンツへの中国からのアクセス制限

5.米・ジョージア州立大学の電子リザーブ訴訟が継続中

6.「ネットの中立性」の終わり

7.マイロ・ヤノプルス(Milo Yiannopoulos)氏の著書の出版取りやめ

8.トランプ大統領に対する米国図書館協会(ALA)の声明

9.Elsevier社を巡る問題

10.フェイクニュースと戦う図書館員

米・ブルックリン公共図書館が提供する、教員・学校図書館員の情報リテラシー・調査能力向上を目的としたオンラインコース“Teacher Lab ”(記事紹介)

2017年10月26日付けのSchool Library Jornal(SLJ)誌(オンライン)の記事で、米・ブルックリン公共図書館が提供する、教員・学校図書館員の情報リテラシー・調査能力向上を目的としたオンラインコース“Teacher Lab ”が紹介されています。

同館で以前実施していた45分間のワークショップや、4日間の夏季講習では時間が短すぎると感じたことから、博物館・図書館サービス機構(IMLS)による革新的な取組みへの助成事業“Sparks!”からの助成を得て、7月にオンラインコースとして無料で公開したものです。

児童・生徒が調査をより良く行ない、情報の世界をわたっていくために必要な能力について教員が理解することが実施目的とされており、カリキュラムは13のモジュールにわかれ、公共図書館に関するオリエンテーション、特別コレクションの紹介、オンライン情報を扱うための情報リテラシー能力、情報の評価や引用方法といった研究実施のための中核的な技術等について学ぶことができます。

受講者は最終課題として、自身で選択した教育テーマに関する、多様な情報を組み合わせたリストを作成して提出する必要があります。

英国図書館長協会、公共図書館での「家族学習」の効果を分析した報告書を公開

2017年9月29日、英国図書館長協会(SCL)が、公共図書館での「家族学習」(family learning)について分析した報告書“The Experiential Library”を公開しました。

イングランド芸術評議会(ACE)の助成を得て、SCLとシンクタンクのCommon Visionが、30の地域の図書館での現地調査や、5つの図書館行政庁へのインタビューを行ない、どのような「家族学習」活動が実施されたか、また、それら活動がどのような成果をあげたかを検討したもので、図書館での「家族学習」が、学習効果・健康福祉・生涯学習にとって正の効果をもたらしていることを指摘しています。

また、今後「家族学習」に関するプログラムを実施しようとする図書館のための6段階のアプローチを概説しています。

調査での重要な知見として以下の6点があげられています。

・「家族学習」には、子ども・大人双方にとって、自信の増進、コミュニケーションの改善や新しいライフスキルの獲得、教員や専門家とのより良い関係の構築という利点がある。

・「家族学習」にゲームを創造的に活用し、プログラムを楽しく双方向性なものにすることで、家族と図書館の関わりが増える。

米・図書館情報資源振興財団、大学図書館の学習や教育への貢献について調査した報告書を公開

2017年9月13日、米・図書館情報資源振興財団(CLIR)が、資源の提供・専門的な支援・空間として、大学図書館の学習や教育への貢献について調査した報告書“A Splendid Torch: Learning and Teaching in Today’s Academic Libraries”を公開しました。

CLIRの現・元の博士研究員による、ラーニングコモンズ、情報リテラシー教育、デジタルヒューマニティーズ教育、デジタルリテラシー、電子図書館と特別コレクション、3Dプリンター、をテーマとした小論が掲載されています。

Report Explores Academic Libraries’ Evolving Role in Supporting Learning and Teaching (CLIR,2017/9/13)
https://www.clir.org/about/news/pressrelease/a-splendid-torch

IFLA Journal、2017年10月号が刊行

国際図書館連盟(IFLA)が刊行する“IFLA Journal”の43巻3号(2017年10月)が公開されました。

発展途上国におけるリプロダクティブヘルスに関する情報ニーズと母親のリテラシー能力に関する文献レビュー、サハラ以南のアフリカ諸国の学術図書館とオープンサイエンスの普及における役割、ウガンダにおける大学図書館での統合図書館システムの導入とそれによる国家の発展への貢献、学術図書館におけるサービス革新のためのナレッジマネジメントの効果、図書館のインパクト評価のための方法と手順「ISO 16439」のレビュー、オーストラリアの2つの公共図書館による地域社会への関与の分析、といった論考が掲載されています。

Out Now: October 2017 issue of IFLA Journal(IFLA,2017/9/12)
https://www.ifla.org/node/11820

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