文献提供サービス

国立情報学研究所(NII)、NACSIS-CAT/ILL参加館状況調査アンケート結果報告書を公表

2012年3月6日、国立情報学研究所(NII)が、2011年3月に実施したNACSIS-CAT/ILL参加館状況調査アンケートの実施結果を公表しました。このアンケートは、2009年3月に発行された報告書『次世代目録所在サービスの在り方について(最終報告)』の提言を受けて行われたもので、参加館の利用実態、事業への取り組みの考え方、直面している課題を把握し、今後のサービスの方向性を検討することが目的とされています。NACSIS-CAT/ILL、目録、ILL、NACSIS-CAT/ILLに係る研修、電子情報資源の管理・提供方法、全般的な意見の吸収の6点が骨子となっているようです。

NACSIS-CAT/ILL参加館状況調査アンケート結果報告書(平成23年3月調査)(PDF文書:99ページ)
http://www.nii.ac.jp/CAT-ILL/about/project/pdf/enq2011_1_0315.pdf

NACSIS-CAT/ILL参加館状況調査アンケートについて
http://www.nii.ac.jp/CAT-ILL/about/project/enq2011/index.html

参考:
E923 - NIIの次世代目録所在情報サービスの在り方は?<文献紹介>
http://current.ndl.go.jp/e923

米Innovative社が提供するコンソーシアム内ドキュメントデリバリーサービス“ArticleReach Direct”がOddyseyとDropboxに対応

2012年2月29日、大手図書館システムベンダの米Innovative Interfaces社が提供している図書館コンソーシアム内ドキュメントデリバリーサービス“ArticleReach Direct”が“Odyssey”と“Dropbox”に対応したと発表しました。同サービスの参加機関に所属する利用者は、ArticleReach Directで資料を検索して、そのコピーを申し込むと、メールでファイルのダウンロード先URLが知らされるようになっているようです。その際、資料を所蔵する図書館が利用者にスキャンしたデータを提供する方法として、従来のArielに加え、OdysseyとDropboxという手段も選べるようになったということのようです。同サービスには、現在、オーストラリア国立大学、研究図書館センター(CRL)、カリフォルニア州立大学、グラスゴー大学、シドニー大学等の11大学及び1コンソーシアムが参加中とされています。

Innovative Expands ArticleReach Direct's E-Delivery Options(Innovative Interfaces 2012/2/29付けプレスリリース)
http://www.iii.com/news/pr_display.php?id=521

ArticleReach Direct

英国図書館、英国外の非商用目的研究者への文献複写に関してエルゼビアおよびTaylor & Francisとも合意

2011年11月30日、英国図書館(BL)がエルゼビア社およびTaylor & Francis社との間で、英国外の非商用目的研究者への文献複写物の提供に関して合意に達したようです。これは、BLの文献提供サービスにおいて、文献のコピーを英国外の非営利図書館を介し、非商用目的のエンドユーザへ提供することに関するもののようです。なお、すでにBLは同様の枠組みについて、国際STM出版社、出版社協会(PA)、学会・専門協会出版協会(ALPSP)との間でも合意に達しているようです。

The British Library sign agreements with Elsevier and Taylor & Francis for document delivery outside the UK to non-commercial researchers (British Library 2011/11/30付けの記事)

英国図書館(BL)と国際STM出版社協会がBLから英国外の非商用目的研究者への文献複写物提供に関するライセンスの枠組みで合意 2012年1月新サービスを導入へ

2011年9月8日、英国図書館(BL)と国際STM出版社協会が、文献提供に関するライセンスの枠組みで合意に達したようです。これは、BLの文献提供サービスにおいて、文献のコピーを英国外の非営利図書館を介し、非商用目的のエンドユーザへ提供することに関するもののようです。合意に達したことで、BLは2012年から、従来の“Overseas Library Privilege Service”に代わり、“International Non-Commercial Document Supply”を新サービスとして開始するようです。この新サービスでは、これまでの商業目的のための文献提供サービスとは異なるものとして、利用者および非営利図書館に対して、新サービスの条件等を認めるよう求めることになるようですが、BLは新サービス導入によって、英国外の非商用目的の利用者への文献提供スピードが向上することになるとしています。なお、英国出版社協会(PA)は、国際STM出版社協会とともに、加盟出版社に対して枠組みへの合意を求めているようです。

International Non-Commercial Document Supply (BLの新サービス紹介ページ)

E1184 - 電子リソース時代に国際ILL/DDを維持するためには

E1184 - 電子リソース時代に国際ILL/DDを維持するためには

北米研究図書館協会(ARL)は,国際ILL/DD(図書館間相互貸借/ドキュメントデリバリー)における著作権等の問題を調査するタスクフォースを設置し,その下に「国際ILL」,「米国法と国際ILL」,「ライセンス契約の動向」という3つのワーキンググループを招集していた。その報告が,2011年6月刊行のResearch Library Issues誌の275号に掲載されている。...

貸出・ILLデータをやり取りするプロトコル“NCIP”の実装によるILL業務のコスト削減

2011年6月22日、米国の図書館システムベンダAuto-Graphics社が、“Determining Staff Cost Savings Using the NCIP Calculator”と題したペーパーを公開しました。同社のサイトからPDFファイルをダウンロード可能です。NCIP(NISO Circulation Interchange Protocol;Z39.83)は、ANSI/NISOが定める共通プロトコルで、図書館システムなどの間で貸出・ILLに関するデータをやり取りすることを目的としています。このペーパーはNCIPによるコスト削減をテーマにしており、NCIPの概要の紹介と、貸出・ILLシステムがNCIPを実装することによって可能となるスタッフコストの削減やワークフローの合理化などについて記されています。レポートの結論部分では、ニュージャージー州の図書館の25%がNCIPを実装した場合、13%のコストが削減できると述べられています。また、レポートの終わりにはNCIPの導入によってILL業務がどのように変わるかを示したワークフロー図も掲載されています。

国際STM出版社協会が発表した、デジタル環境下におけるSTM文献のドキュメントデリバリーに対する5つのガイドライン

2011年6月8日、国際STM出版社協会が“STM statement on Document Delivery”という文書を発表しました。デジタル環境下におけるSTM(科学・技術・医学)文献のドキュメントデリバリーについて以下の5つのガイドラインを提出し、議論の材料としたいとのことです。

・図書館における文献提供も含めて、著作権の制限に関して議論する際には、ベルヌ条約の3ステップテストが適用されなければならない。
・図書館等によって国際的なドキュメントデリバリーが行われるときは、出版社・代理人と直接取り決められた協定が適用されるべきである。
・利用者に対する直接的・電子的なドキュメントデリバリーの可否は、権利者によって制御・調整されるべきである。
・ドキュメントデリバリー提供者は、文献の利用が私的・非商用なものであることを保証する努力をするべきである。
・機関内の非商用利用者に対して行われる印刷物によるドキュメントデリバリーは、著作権者との良い妥協点である。

北米研究図書館協会(ARL)、国際ILL/DDに関するタスクフォースの報告書を公開

北米研究図書館協会(ARL)が刊行したResearch Library Issues誌の275号(2011年6月号)では、国際ILL/DD(図書館間相互貸借/ドキュメントデリバリー)が特集されています。ARLは、ARL参加館における国際ILL/DDの実態を調査するタスクフォースを設置し、その下に“International Interlibrary Loan”、“Trends in Licensing”、“US Law and International Interlibrary Loan”という3つのワーキンググループを招集したそうです。同号では、各ワーキンググループからのホワイトペーパーと、タスクフォース全体の報告という4本の記事が掲載されています。タスクフォースの報告では、紙資料から電子リソースへの移行に伴って、ILL/DDを可能とする根拠が著作権法ではなく出版社との契約へとシフトしている点について触れ、このような変化の中でも国際ILL/DDを維持するために、出版社との契約の際にはそれを認めるよう交渉していくべきである、などとしています。

Research Library Issues Features Report on International ILL (ARL 2011/5/27付けニュース)

OCLC、特殊コレクションのデジタルコピー提供に関するレポートを刊行

2011年4月14日、OCLCが"Scan and Deliver: Managing User-initiated Digitization in Special Collections and Archives"というレポートを刊行したと発表しました。このレポートでは、図書館や文書館が所蔵する特殊コレクションをデジタルコピーしたいという利用者ニーズの増大に対して、さまざまな事情を抱えた各機関がどのように対応していくかという問題を扱っています。

Scan and Deliver: Managing User-initiated Digitization in Special Collections and Archives
http://www.oclc.org/research/publications/library/2011/2011-05.pdf

New Report, "Scan and Deliver: Managing User-initiated Digitization in Special Collections and Archives" (OCLC 2011/4/14付けニュース)
http://www.oclc.org/research/news/2011-04-14.htm

参考:

リソースシェアリングについてのNISOフォーラムの講演資料

米国情報標準化機構(NISO)が10月に開催した、リソースシェアリングについてのフォーラムのプレゼンテーション資料が公開されています。

ILL、ドキュメントデリバリーを中心として、各地域のコンソーシアム活動、リソースシェアリングのためのシステムや規格がテーマとなっています。オープンアクセスや大規模デジタル化の動きなども取り上げられています。

Collaborative Library Resource Sharing: Standards, Developments, and New Models for Cooperating
A NISO Educational Forum
http://www.niso.org/news/events/2008/resshar08/agenda/

参考:

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