ドイツのビーレフェルト大学の出版物を公開するウェブサイトで、“Studies on Subject-Specific Requirements for Open Access Infrastructure”という資料が公開されています。この資料は、EUが助成した研究成果をオープンアクセスで提供するリポジトリ連携プロジェクト“OpenAIRE”(Open Access Infrastructure for Research in Europe)の一部としてまとめられた研究報告書のようです。報告書では、農学やICT、人文社会科学、ヘルスサイエンス等といった個々の学問分野における研究のライフサイクルやワークフロー等の分析に基づき、学問の多様性とそれらの研究を支援するインフラ整備を行うための指針等がまとめられているようです。
2012年1月26日に、アイルランド図書館協会の一セクションであるヘルスサイエンス図書館グループ(Health Sciences Libraries Group:HSLG)が、“Irish health libraries: new directions. Report of the status of health librarianship and libraries in Ireland”と題した調査報告書を公開したようです。この報告書では、同国におけるヘルスサイエンス分野の図書館等に勤務する職員の現状、ヘルスサイエンス分野の図書館が提供しているサービスやリソース、サービス提供基準等の調査を踏まえた上で、今後同国のヘルスサイエンス分野の図書館が執るべき方向性について提言をまとめているようです。
英国図書館(BL)が、同館で所蔵する手書きの恋文を収録した書籍“Love Letters: 2000 Years of Romance”を刊行したそうです。同書には、作家シャーロット・ブロンデがコンスタンティン・エジェ教授に宛てた手紙(彼は破り捨てたが、妻の手によって遺されていた)や、オスカー・ワイルドが獄中からアルフレッド・ダグラス卿へ送った5万語からなる手紙等、紀元前168年から20世紀後半のものまで25本の恋文が含まれているそうです。
スロべニアのリュブリャナ(Ljubljana)市立図書館で、中身の見えないように包装された図書3冊を貸し出す取組みが行われているようです。2012年1月27日のSpringwiseの記事によると、リュブリャナ市立図書館では、図書のジャンルごとに、現代作家の作品、古典作品、「読みやすい」(easy to read)本の3冊を詰め、その包装紙に図書のジャンルを表したシールを貼って貸出をしているようです。これは、兵庫県の宝塚市立西図書館や新潟県の長岡市立中央図書館等で「本の福袋」の貸出として実施されているものに似た取組みのようです。
英国議会科学技術局(Parliamentary Office of Science and Technology:POST)が、2012年1月付けで、学術情報へのオープンアクセスについての概要をまとめた文書“Open Access to Scientific Information”を公開しています。
欧州委員会(EC)が、2011年12月付けで「欧州フィルム遺産のためのデジタルアジェンダ」(Digital Agenda for European Film Heritage:DAEFH)の最終報告書を公開しました。これは、欧州におけるフィルム遺産を保存する機関が、デジタルフィルム資料の収集や長期保存、Europeanaへの統合、コレクションへのアクセス等の面で直面している課題等について分析したもののようです。そして報告書では、分析に基づき、ECやEU加盟国、フィルム保存機関に対して、過去の映画への幅広いアクセスの保証と将来の映画の保存のために執るべき行動について示しているようです。
ドイツ国立図書館(DNB)が、図書や逐次刊行物の書誌データのLinked Data形式による公開を開始し、合わせて、2010年に公開済みの典拠データも含めてLinked Data形式のデータに適用するライセンスをクリエイティブコモンズのパブリックドメインライセンス(CC0)に変更したそうです。同館のオンラインカタログで書誌を検索すると、書誌詳細ページの右側に“RDF/XML-Repräsentation dieses Datensatzes”というようにRDF/XML形式のデータへリンクが用意されているようです。
北米日本研究図書館資料調整協議会(North American Coordinating Council on Japanese Library Resources;NCC)が公式Facebookページを開設しているようです。NCCは、北米における日本研究を情報や資料の面からサポートすることを目的として1991年に設立された団体で、グローバルILLフレームワーク(日米GIF)の運営やJAC(Japan Art Catalog)プロジェクト等にも関わっています。