アーカイブ - 2012年

12月 17日

エンベディッドライブラリアンに関する文献レビュー(文献紹介)

Evidence Based Library and Information Practiceの7巻4号に、米オハイオ州立大学図書館のStephanie J. Schulte氏による、エンベディッドライブラリアンシップに関する文献レビューが掲載されています。レビューを通して、大学図書館等におけるエンベディッドライブラリアンの定義や実践について分析するとともに、今後はこういった活動のインパクトに対する量的研究が必要としています。

Embedded Academic Librarianship: A Review of the Literature
http://ejournals.library.ualberta.ca/index.php/EBLIP/article/view/17466/14528

Evidence Based Library and Information Practice. Vol 7, No 4 (2012)
http://ejournals.library.ualberta.ca/index.php/EBLIP/issue/view/1389

参考:
CA1751 - 動向レビュー:「エンベディッド・ライブラリアン」:図書館サービスモデルの米国における動向 / 鎌田 均

NACSIS-CAT、参照ファイル“OCLC WorldCat”の提供を2013年3月末で終了

国立情報学研究所(NII)が、NACSIS-CATの参照ファイル“OCLC WorldCat”の提供を、2013年3月29日をもって終了すると発表しました。2005年2月から提供されてきたもので、終了の理由は費用対効果の低下等とされています。

<システム>OCLC参照ファイルの提供終了(2013年3月)(目録所在情報サービス 2012/12/17付けニュース)
http://www.nii.ac.jp/CAT-ILL/2012/12/oclc20133.html

NACSIS-CAT参照ファイルにOCLCを導入(NACSIS-CATニュース 2005/3/10付け情報)
http://www.nii.ac.jp/CAT-ILL/contents/news_cat_oclc.html

英国放送大学が無料のオンライン講義“MOOC”の提供で新会社を設立

英国の放送大学(Open University:OU)が、同国内の大学の講義を配信する“MOOC”(Massive Open Online Courses)のための事業に乗り出すことになりました。

2012年12月13日、OUは、Futurelearnという新会社を立ちあげ、そのFuturelearnを通じて、同国での講座をオンラインで発信すると発表しました。すでにバーミンガム、ブリストル、イースト・アングリア、エクセター、キングス・カレッジ・ロンドン、ランカスター、リーズ、サウサンプトン、セント・アンドルーズ、ウォーリック、そしてOUの12大学がFuturelearnと契約を結んでいるとのことです。

Futurelearn
http://futurelearn.com/

UK universities embrace the free, open, online future of higher education powered by The Open University (Open University 2012/12/13付けの記事)
http://www3.open.ac.uk/media/fullstory.aspx?id=24794

2012年のオープンアクセスの“劇的な成長”(資料紹介)

カナダのサイモンフレーザー大学の博士課程に在籍しているモリソン(Heather Morrison)氏が、2012年のオープンアクセスの“劇的な成長”を示した統計データをExcelファイルで公開するとともに、自身のブログでその内容の一部を紹介しています。例えば、オープンアクセスジャーナルのディレクトリとして有名な“Directory of Open Access Journals”には、2012年に1,133タイトルが登録され、1日につき約3タイトルが追加されていった計算になるとしています。

なお、彼女は“Freedom for scholarship in the internet age”と題した博士論文の審査を11月に済ませたということです。

Dramatic Growth of Open Access December 11, 2012 Full Data Edition
http://summit.sfu.ca/item/10990

Dramatic Growth of Open Access 2012: early year-end edition(The Imaginary Journal of Poetic Economics 2012/12/12付け記事)

ショッピングセンターに公共図書館を設置するチリ発のプロジェクト“Biblioteca Viva”が11館目を開館

2012年12月13日に、チリ南部のショッピングセンターにBiblioteca Viva Biobíoが誕生しました。“Biblioteca Viva”とは、2003年に始まった、チリを中心にラテンアメリカのショッピングセンター内に公共図書館を設置していくプロジェクトです。今回チリ南部コンセプシオンのショッピングセンターに設置され、全部で11館となったようです。

Inauguramos la nueva Biblioteca Viva Biobío! (Biblioteca Viva)
http://www.bibliotecaviva.cl/noticias/2012/12/13/%C2%A1inauguramos-la-nueva-biblioteca-viva-biobio/

Biblioteca Viva
http://www.bibliotecaviva.cl/

将来の研究者のニーズは? 欧州図書館(TEL)主催会議の講演資料が公開

2012年12月3日・4日に、スペインのマドリードで、欧州図書館(The European Library:TEL)の主催による会議“The Researcher of Tomorrow”が開催されました。将来の研究者のニーズに対して研究図書館はどのように応えることができるかという課題をテーマとしたものです。講演資料がウェブサイトで公開されており、それによると、オープンアクセス、今後の研究者のニーズ、Horizon 2020(EUの助成プログラム)、HathiTrust、Impact Centre of Competence、Europeana Cloudなどについて話題になったようです。また、会議レポートがResearch Informationに掲載されています。

The Researcher of Tomorrow - December 3rd and 4th – Universidad Complutense de Madrid, Spain(The European Library)
http://www.theeuropeanlibrary.org/confluence/pages/viewpage.action?pageId=12910596

BBC等による英国の油絵のデジタル化プロジェクト“Your Paintings”が完了

2012年12月13日、英国BBCとPublic Catalogue Foundationが共同で実施していた、油絵のオンラインコレクション“Your Paintings”のプロジェクトが完了しました。これは、国有の全ての油絵をオンラインで提供する目的で行われたもので、プロジェクトには3,000機関以上が参加し、211,861点がデジタル化されたとのことです。

Your Paintings
http://www.bbc.co.uk/arts/yourpaintings/

All 212,000 oil paintings in the nation's art collection are now online (Your Paintings 2012/12/13付けの記事)
http://www.bbc.co.uk/blogs/yourpaintings/2012/12/all-212000-of-the-united-kingd.shtml

BBC and Public Catalogue Foundation complete heroic Your Paintings online mission (Culture 24 2012/12/13付けの記事)

“初音ミク”がクリエイティブ・コモンズ・ライセンスを採用

2012年12月14日付けのCreative Commonsの記事によると、クリプトン・フューチャー・メディア社が、提供しているキャラクター“初音ミク”について、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス“CC BY-NC”(表示―非営利)を採用したとのことです。

Hatsune Miku Joins the CC Community (Creative Commons 2012/12/14付けの記事)
http://creativecommons.org/weblog/entry/35879

初音ミクがCCライセンスを採用! (クリエイティブ・コモンズ・ジャパン 2012/12/16付けの記事)
http://creativecommons.jp/weblog/2012/12/4823/

【イベント】図書館総合展フォーラム in 熊本/第6回日本図書館協会九州地区図書館の集い(1/28・熊本)

2013年1月28日に、熊本県熊本市のくまもと森都心プラザを会場として、「図書館総合展フォーラム in 熊本/第6回 日本図書館協会九州地区図書館の集い」が開催されます。参加申込の受付が開始されています。当日は、「『知の創造と継承』を支える『場』としての『ライブラリー』を巡って-九州の挑戦に学ぶ」というテーマのもと、パネル討論や以下の分科会が予定されています。

(1)経済図書館から大人気ワーキングスペースへ(調整中)
(2)自動化とデジタル化時代のライブラリーエデュケーション(調整中)
(3)初年度入館者100万人の仕掛け-くまもと森都心プラザ図書館
(4)図書館が活用できる外部資金
(5)市民と協働する図書館づくり-伊万里市民図書館
(6)水害からの復興(調整中)
(7)図書館総合展の過去・現在・未来-第15回図書館総合展に向けて

なお、くまもと森都心プラザは2011年10月にオープンした建物で、3階および4階にくまもと森都心プラザ図書館が設置されています。

図書館総合展フォーラム in 熊本/第6回 日本図書館協会九州地区図書館の集い、開催のお知らせ(図書館総合展公式サイト 2012/12/15付け情報)
http://2012.libraryfair.jp/node/1269

くまもと森都心プラザ

カナダ図書館協会、政府の予算削減が図書館界に与える影響についてアンケート調査したレポートを公表

2012年11月付けでカナダ図書館協会が、レポート“CLA Member Advocacy Survey:The Impact of Federal Budget cuts on Canada’s Libraries”を公表しました。

これは、2012年春にカナダ政府が発表した予算削減の影響が図書館界にどのような影響を与えるのかについて、カナダ図書館協会が会員を対象にアンケート調査を実施し、その結果をまとめたものです。その結果、回答者の約98%が地方および国の図書館サービスに影響を与えると回答したとのことです。そのほかレポートには、具体的に影響が生じる可能性があるとされたサービス等がまとめられています。

CLA Member Advocacy Survey:The Impact of Federal Budget cuts on Canada’s Libraries (PDF)
http://www.cla.ca/Content/NavigationMenu/CLAatWork/Advocacy/CLA_Member_Survey-Final_Summary_Report-Nov2012.pdf

12月 14日

ハーバードのデザイン系学生の実験する図書館の未来

ハーバード大学で“Labrary”と題した“実験”が行われているそうです。これは、ハーバード大学デザイン大学院の“Library Test Kitchen”という授業を受講している学生らによるもので、デザインの領域におけるイノベーションが図書館をいかに進化させるのか、様々な作品を作成し、展示するという内容です。展示スペースは、2012年11月15日から12月21日まで設置されるということです。

Labrary
http://www.librarytestkitchen.org/labrary/

Library Test Kitchen
http://www.librarytestkitchen.org/about.html

The pop-up, over-the-top library(Harvard Gazette 2012/12/12付け記事)
http://news.harvard.edu/gazette/story/2012/12/the-pop-up-over-the-top-library/

The Harvard Labrary: A Design Experiment in Library Futures(Library Journal 2012/12/13付け記事)

ソウル大学校図書館が卒業アルバムの体系的な収集を実施中

韓国のソウル大学校図書館が2012年4月から卒業アルバムの積極的な収集を開始しました。それまでは体系的な収集が行われてなかったということです。現在、発行された約570冊のアルバムのうち421本が集まったとし、未所蔵のものを表にまとめています。

[일반공지]서울대학교 졸업앨범 수집안내(ソウル大学校中央図書館 2012/12/12付けニュース)
http://library.snu.ac.kr/bbs/Detail.ax?bbsID=1&articleID=1122

参考:
米ノースカロライナ大、19世紀末から20世紀半ばごろまでの学生の卒業アルバム等をデジタル化
http://current.ndl.go.jp/node/15824

“ウィルキン・グラフ”―他のX館が所蔵している資料をうちは何冊所蔵しているか?

米ジョージメイソン大学の歴史研究者コーエン(Daniel Cohen)氏のブログに、“Visualizing the Uniqueness, and Conformity, of Libraries”という記事が掲載されています。

この記事では、ある図書館が「(何かのグループに属する図書館のうち)X館が所蔵している資料を、Y冊所蔵している」というデータを、Xを横軸、Yを縦軸にとって可視化したグラフに注目しています。

ここではグループとしてHathiTrust(参加館41)を例に挙げ、各館のグラフが基本的にはおおむね3つのタイプに分かれたとしています。すなわち、(1)右下がり、(2)山型、(3)右上がり、です。例えば(1)は、その図書館が所蔵数の少ない貴重な資料を多く持っていることを意味します。

コーエン氏は、HathiTrustのグラフを作成したHathiTrust事務局長のウィルキン(John Wilkin)氏にちなみ、この類のグラフを“Wilkin graph”と呼んでいます(その後、他のひとから“Wilkin profile”という名も提案されています)。

文末では、OCLCが、Worldcat Collection Analysis serviceというサービスで同様のグラフを提供しているという情報が掲載されています。

欧州研究大学連合(LERU)、オープンアクセスおよびオープンデータに関する声明を発表

2012年12月13日、欧州研究大学連合(League of European Research Universities:LERU)が“Open Access to Research Publications”および“Open Research Data”という2本の声明を公開しました。それぞれ、出版された研究成果および研究データのオープンアクセス化について基本的な事項を整理しつつ、最後に“LERU and the EU”という節において、これらに対するLERUの姿勢は欧州委員会(EC)のそれと同一であることを示しています。LERUには欧州の21大学が加盟しています。

Open Access to Research Publications(PDF:2ページ)
http://www.leru.org/files/general/Open%20Access%20to%20Research%20Publications-FINAL.pdf

Open Research Data(PDF:2ページ)
http://www.leru.org/files/general/Open%20Access%20to%20Research%20Data-FINALdocx.pdf

英米独の研究助成機関による生命科学分野のオープンアクセス誌“eLife”が正式創刊

2012年12月13日、生命科学および生命医学分野のオープンアクセス誌“eLife”が正式創刊しました。先行公開されていたものも含めて19本の研究論文が公開されています。同誌は、英国のウェルカムトラスト、米国のハワードヒューズ医学研究所、ドイツのマックスプランク協会という3つの研究助成機関によって創刊されるものとして注目されていました。

Website for new open-access journal, eLife, introduced today(eLife 2012/12/13付けニュース)
http://www.elifesciences.org/website-for-new-open-access-journal-elife-introduced-today/

eLife
http://elife.elifesciences.org/

大阪府立中之島図書館、小展示「府域図書館キャラクター展」を開催

2012年12月15日から22日にかけて、大阪府立中之島図書館で、小展示「府域図書館キャラクター展」が開催されます。大阪府内の図書館キャラクター(一部、自治体のキャラクター)を取り上げ、その画像や写真、ちらし等が展示されます。国立国会図書館関西館からも、「れはっち」(レファレンス協同データベース事業のイメージキャラクター)および関西館シンボルマークが登場します。

小展示「府域図書館キャラクター展」(大阪府立中之島図書館)
http://www.library.pref.osaka.jp/nakato/event/tenji_20121215.html

参考:
大阪府立中之島図書館、図書館職員スキルアップ研修「府域図書館を学ぼう!」を開催、一般利用者も参加可能(12/18・大阪)
http://current.ndl.go.jp/node/22361

平成24年度バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰が発表

内閣府主催の「平成24年度バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰(第11回)」が発表され、その最高賞である「内閣総理大臣表彰」を、DAISY図書に対応したデジタル録音図書読書機を開発・販売しているシナノケンシ株式会社と、社会福祉法人全国手話研修センターが受賞しました。また、内閣府特命担当大臣表彰優良賞を、愛知県の日進市立図書館等が受賞しています。

この表彰は、高齢者、障害者、妊婦や子ども連れの人を含むすべての人が安全で快適な社会生活を送ることができるよう、ハード、ソフト両面のバリアフリー・ユニバーサルデザインを効果的かつ総合的に推進する観点から、その推進について顕著な功績又は功労のあった個人又は団体を顕彰し、もって、バリアフリー・ユニバーサルデザインに関する優れた取組を広く普及させることを目的とするものです。

平成24年度バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰式(第11回) (バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進 2012/12/5付けの記事)
http://www8.cao.go.jp/souki/barrier-free/h24hyoushou/index.html

シナノケンシ「内閣総理大臣表彰」を受賞 (シナノケンシ株式会社 2012/12/6付けの記事)

カンザス州立図書館、2012カンザス公共図書館基準を公開

カンザス州立図書館が、カンザス州内の複数の公共図書館と協力し、同州内の図書館の基準を示す“2012 Kansas Public Library Standards”を公表しています。規模別に7つに分類し、それぞれの果たすべき主な役割について端的に示すとともに、組織構造・ガバナンス、計画・マーケティング・アウトリーチ、資金・予算、図書館サービス・資源、機械化・技術、人事、ファシリティの分野にわたって50項目を設定し、Yes/Noで判断できるようになっています。

なお、この基準は、2006年版の改定であるとのことです。

2012 Kansas Public Library Standards released
http://statelibrary.mykansaslibrary.org/?p=11559

2012 Public Library Standards
http://systems.mykansaslibrary.org/about/2012-public-library-standards/

2012 STANDARDS FOR KANSAS PUBLIC LIBRARIES

ロンドン大空襲の爆撃地点はどこだったのか? マップとARアプリで伝えるプロジェクトサイト“Bomb Sight”公開

英国JISCやポーツマス大学の研究者らが、第二次世界大戦期のドイツによるロンドン大空襲(The Blitz)での爆撃地点をマッピングしたプロジェクトサイト“Bomb Sight”を公開しました。

“Bomb Sight”は、英国国立公文書館が所蔵する空襲に関する資料を用いて作成されたもので、その期間は1940年10月7日から1941年6月6日までとなっています。ウェブサイトでは、ロンドンの地図上に赤い点で爆撃地点がマッピングされており、点をクリックすると関連情報や写真資料が表示されます。また、アンドロイド用アプリも公開されており、これを利用することで現実空間に爆撃地点を重ね合わせて表示できるようです。

Bomb Sight
http://www.bombsight.org/#15/51.5050/-0.0900

Interactive map shows where Blitz bombs hit London (The National Archives 2012/12/7付けの記事)
http://www.nationalarchives.gov.uk/news/792.htm

London Blitz: Bomb Sight interactive map created (BBC 2012/12/7付けの記事)

北米研究図書館協会(ARL)の報告書シリーズ“SPEC Kit”第332号は学術コミュニケーションサービス運営をテーマに

北米研究図書館協会(ARL)が、2012年11月付けで、報告書シリーズ“SPEC Kit”の332号として“Organization of Scholarly Communication Services”を刊行しました。この報告書では、学術コミュニケーションを支援するスタッフを研究機関はどのように組織しているのか、2007年のARL加盟館の調査以降、加盟館の組織構造はどのように変化しているのか等を論じたものとのことです。本文は有料ですが、目次・要約部分は無料公開されています。

Organization of Scholarly Communication Services, SPEC Kit 332, Published by ARL (ARL 2012/12/13付けの記事)
http://www.arl.org/news/pr/spec332-13dec12.shtml

SPEC Kit 332: Organization of Scholarly Communication Services (November 2012) (ARL)
http://publications.arl.org/Organization-of-Scholarly-Communication-Services-SPEC-Kit-332/

参考:

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