アーカイブ - 2020年 12月 2日

『ライブラリー・リソース・ガイド(LRG)』誌がバックナンバーのオンライン公開を順次開始:刊行後3年程度が経過した段階でオンライン上で無償公開する方針を併せて発表

アカデミック・リソース・ガイド株式会社(arg)が刊行する図書館専門誌『ライブラリー・リソース・ガイド(LRG)』は、2020年12月1日付のFacebookアカウントの投稿において、同誌のバックナンバーのオンライン公開を開始したことを発表しました。

LRGは同誌のバックナンバーの多数が在庫僅少となり、入手が難しくなっていることを受けて、刊行後3年程度が経過した段階でオンライン上で無償公開する方針を発表しました。無償公開の第1弾として、2012年11月から2013年8月までに刊行されすでに完売・終売した、創刊号から第4号がslideshareで公開されました。

LRGは2017年3月刊行の第18号までのバックナンバーについて、オンライン公開を順次進める予定です。

@LRGjp(Facebook,2020/12/1)
https://www.facebook.com/LRGjp/posts/3195534650550717

オーストラリア国立公文書館(NAA)、第二次世界大戦時の兵役記録(service record)約65万件をデジタル化

2020年11月10日、オーストラリア国立公文書館(NAA)が、第二次世界大戦時の65万件を超す兵役記録(service record)の一括デジタル化作業の契約を行なったことを発表していました。

4年間・1,000万オーストラリアドルによる第二次世界大戦時の記録の大半をデジタル化するプロジェクトの一環であり、今回デジタル化の対象となるのは、同館所蔵のB883(第二次オーストラリア帝国軍の兵役記録 1939年から1947年)とB884(市民軍の兵役記録 1937年から1947年)です。

作業は2023年半ばまでが予定されていますが、すでにB884のデジタル化は開始されており、デジタル化された記録は、2020年12月以降同館ウェブサイトを通じて無料で公開されます。

第二次世界大戦時の兵役記録は、2023年までに100万近くがデジタル化され利用できるようになると説明されています。

東京大学総合図書館の改修工事が完了しアジア研究図書館とともにグランドオープン:2012年に開始した「東京大学新図書館計画」が完了

2020年12月1日、東京大学は、東京大学総合図書館の別館竣工・本館改修工事・アジア研究図書館開館を含む「東京大学新図書館計画」が全て完了したことを受けて、11月26日に学内関係者によるグランドオープン記念式典を開催したことを発表しました。

東京大学総合図書館は、2012年に開始した「新図書館計画」により、2014年度から2017年度に行われた別館新築工事、2015年度から2020年度に実施された本館耐震改修工事を経て、資料収容能力385万冊、座席数総計約1,100席を有する図書館となりました。また、2020年10月、同館の本館4階にアジア研究のための第一級の学術資料、貴重な蔵書やコレクションを収集し、研究機能を備えた図書館としてアジア研究図書館が開館しました。

改修工事を経た東京大学総合図書館では、本館1階の記念室や3階のホールの創建当時の意匠が復元され、別館には約300万冊の収容力を持つ地下40メートルに及ぶ自動書庫や、学習やイベントのためのスペース「ライブラリープラザ」が設置されています。

記念式典の内容は、東京大学附属図書館のウェブサイト上で、後日動画として公開される予定です。

米・アイビー・プラス図書館連合、南アジア地域のジェンダー・セクシュアリティに関連する運動等の記録を収集したウェブアーカイブを公開

2020年11月25日、米国のアイビー・プラス図書館連合は、ウェブアーカイブ“South Asian Gender and Sexuality Web Archive”が公開されたことを発表しました。

同アーカイブは、家父長制に対抗する人々を支援するために、南アジア及び南アジアから世界各地に離散した性的マイノリティ(LGBTQAI+)や女性運動の記録を保存する目的で構築されました。NGOや活動家団体、個人がウェブ上で作成したコンテンツに特に重点を置いて、南アジア地域のジェンダー・セクシュアリティ問題に関連するアドボカシーや教育、社会基盤強化の取り組みに、これらの組織がどのようなアプローチを試みているかを示したものである、と説明しています。また、当事者である女性やLGBTQAI+の人々の直接の意見が反映された口述記録・文章・パフォーマンス等の収集も重視したことで、疎外された人々の苦闘や逆境に対抗するあり方についての洞察を得ることが可能な貴重資料を提供している、としています。

米国議会図書館(LC)の議会調査局(CRS)、米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)による州への助成金プログラムの概要を報告したCRSレポートを公開

2020年11月17日付で、米国議会図書館(LC)の議会調査局(CRS)は、米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)による州への助成金プログラム(Grants to States program)について報告したCRSレポートとして、“Institute of Museum and Library Services Grants to States Funding Formula: In Brief”を公開しました。

同レポートは、IMLSによる州への助成金プログラムの概要、州・準州・海外領土等への配分額を決定するための手順、2020会計年度を具体例とした資金配分の実際などを概説しています。

Institute of Museum and Library Services Grants to States Funding Formula: In Brief [PDF:8ページ](CRS,2020/11/17)
https://crsreports.congress.gov/product/pdf/R/R46611

京都外国語大学付属図書館、京都府立図書館が管理・運営する「京都府図書館総合目録ネットワーク」に参加:同ネットワークを通じた府内の公共図書館・読書施設、参加大学図書館との相互貸借が可能に

2020年12月1日、京都外国語大学付属図書館が、京都府立図書館が管理・運営する「京都府図書館総合目録ネットワーク(K-Libnet)」に参加したと発表しています。同ネットワークに参加する大学図書館としては12館目です。

これにより、同大学の教職員および学生は、京都府内の公共図書館・読書施設およびK-Libnetに参加している大学図書館の蔵書を取り寄せて利用することができるようになります。また、京都府立図書館および府内の公共図書館・読書施設の利用登録者も、同大学図書館の所蔵資料(一部を除く)を取り寄せて利用することができます。

12月から試行され、2021年から本格サービスに移行される予定です。

K-Libnet(京都府図書館総合目録ネットワーク)への参加と試行サービス開始について(京都外国語大学付属図書館,2020/12/1)
http://www.kufs.ac.jp/toshokan/klibnet.html

中国の高速鉄道駅に設けられた読書ステーション(記事紹介)

中国新聞網による2020年11月11日付けの記事で、中国の「広西北部湾経済区図書館サービス連盟」の取組が紹介されています。

「広西北部湾経済区図書館サービス連盟」は、広西チワン族自治区の南寧市・北海市・欽州市・防城港市・玉林市・崇左市の計6市における公共図書館資源を統合することによりサービス水準向上を図っています。6市の公共図書館では資料の相互貸借・相互返却、総合目録、データ資源の共有、読書推進活動、人材育成等の分野で協力を実現しています。

記事中では、同連盟による取組である高速鉄道駅への読書ステーション設置についても紹介しています。現時点で南寧・北海・欽州の高速鉄道駅に設置されており、旅行客は貸出カードの申請または身分証のチェックを経て資料を借りることができます。借りた資料は別の高速鉄道駅にある読書ステーションや6市の公共図書館で返却が可能であり、高速鉄道ネットワークを通じた文化の流通を促す「文化ステーション」でもあると述べられています。

英・Birmingham Museums Trust、バーチャル空間で美術作品の展示を作成できるオンラインゲームと提携

2020年11月18日、英・バーミンガム美術館等の9のミュージアム(総称は“Birmingham Museums”)を運営する英・Birmingham Museums Trustは、バーチャル空間で美術作品の展示を作成できるオンラインゲーム“Occupy White Walls”(OWW)との提携を発表しました。発表によれば、OWWと提携する初の“official museum”です。

Birmingham Museumsの所蔵品200点の画像(いずれもパブリックドメイン)がOWW上で利用可能となっており、今後の計画として、Birmingham Museumsがオンラインデータベースで提供しているパブリックドメインの全画像をOWWにアップロードするとしています。また、OWWではバーミンガム美術館の公式デジタル版への訪問も可能となっています。

発表では、英国での新型コロナウイルス感染症の拡大によるロックダウンのため、家で過ごす時間の増加やミュージアムの休館が発生していることに触れ、今回の連携によってOWWのプレイヤーは外出せずに世界中の美術館から作品を見つけ、展示をキュレーションできるようになると述べています。人々とコレクションの関わりについてのデータ収集・分析が可能となる点にも触れています。

米国アーキビスト協会(SAA)ら、連邦政府記録の管理に関する推奨事項をバイデン氏の政権移行チームに提出

2020年12月1日、米国アーキビスト協会(SAA)は、連邦政府記録の管理に関する推奨事項“Recommendations on Federal Archives and Records Management Issues”をバイデン氏の政権移行チームに提出したことを発表しました。米・州公文書館館長会議(CoSA)、米・地域アーカイブ協会コンソーシアム(Regional Archival Associations Consortium:RAAC)、米・全国政府アーカイブズ記録管理者協会(National Association of Government Archives and Records Administrators:NAGARA)との連名による提出です。

推奨事項では、公務員の記録管理責任、連邦政府の電子記録管理、米・国立公文書館(NARA)、連邦政府によるアーカイブズへの助成、(文書の)機密解除、情報公開法(Freedom of Information Act)の遵守、米国著作権法と知的財産権に関する内容に言及しています。