高等教育機関や研究機関で生産された研究データを国家レベルで共有することは,将来の研究の発展や,国際的な知的競争力を高める上でも,有効な手段であると考えられる。英国では,英国高等教育助成会議(HEFCE)と英国情報システム合同委員会(JISC)の助成のもと,英国・アイルランド研究図書館コンソーシアム(RLUK)とラッセルグループITディレクターズ(RUGIT)の協同プロジェクトとして,デジタル研究データを国家レベルで共有するサービス(UK Research Data Service:UKRDS)の開発・運用の実現可能性とコストに関するフィージビリティ調査が進められてきた。2008年12月,その最終報告がHEFCEに対し提出され,一般にも公開された。…
全米教育統計センター(NCES)の2004年の統計によると,米国の学術図書館・公共図書館では23万人強が働いている。そのうち,図書館学修士号(MLS)を必要としない役職に就いている図書館職員である「図書館サポートスタッフ(Library Support Staff:LSS)」は,16万人強(約69%)を占める。これまでLSSに対する全国レベルの認定制度は存在しなかったが,ALA連携専門職協会(ALA-APA)では2007年から,博物館・図書館サービス機構(IMLS)の助成を受け,「LSS認定プログラム(Library Support Staff Certification Program:LSSCP)」の開発に取り組んできた。…
「ノースカロライナ州立大学図書館の中に,彼女が賞を受けることを疑う者は誰一人いない」との書き出しとともに,自信に満ちた笑顔の写真が添えられた記事が,米国のLibrary Journal誌の2009年3月1日号を飾った。同誌が主催する「准専門職」(paraprofessional)図書館職員に与えられる“Paraprofessional of the Year”に,2009年は同大学図書館のアクセス・デリバリー部門に属する上級図書館技術者であるアダムス(Tina Adams)氏が選ばれたと発表された。…