「障壁なきデータ共有」をスローガンとする研究データ同盟(RDA;E1972ほか参照)の第11回総会は,“From Data to Knowledge”をテーマに,2018年3月21日から23日にかけてドイツのベルリンで開催された。RDAには136の国・地域から6,700人以上が登録している(第11回総会時点)。本総会には661人が参加し,日本からは18人が参加した。参加者の属性は主にデータ共有に関する研究者,データ管理者,図書館員等である。
2018年1月,米国大学・研究図書館協会(ACRL)と米国アーキビスト協会(SAA)は,「アーカイブ資料及び特殊コレクションのサービス評価のための統計基準」(Standardized Statistical Measures and Metrics for Public Services in Archival Repositories and Special Collections Libraries)を公開した。近年の特殊コレクション・アーカイブ資料(以下「特殊コレクション等」)に対する関心の高まり及び特殊コレクション等によるサービスの価値を示す必要性が,基準の策定につながったと考えられる。基準策定の背景に触れながら,基準の内容を紹介したい。