2020年7月28日、米・カリフォルニア電子図書館（CDL）は、米国博物館・図書館サービス機構（IMLS）による98万2,175ドルの助成を活用して、全国的なアーカイブ資料の検索支援ネットワーク基盤の構築に向けた2年間の研究・実証プロジェクト“Building a National Finding Aid Network”を開始することを発表しました。

同プロジェクトには、各州・地域のアグリゲーター及び米国の図書館等のネットワークLYRASISとの緊密なパートナーシップの下で、CDLとOCLC・バージニア大学図書館が共同で取り組みます。インフラストラクチャーの老朽化や予算の減少等に伴い、情報検索環境下で米国内のアーカイブ資料の可視性が不十分な状況となっていることを背景に、コミュニティが主体的に関与して全ての関係者が利用可能なアーカイブ資料の検索支援ネットワークを構築し、包括的で持続可能なアクセスを提供することがプロジェクトの目的である、と説明されています。

プロジェクトは2020年9月から2022年まで実施され、検索支援に関わるエンドユーザーやコンテンツ提供機関のニーズの調査、既存の検索支援に関するデータの質の評価、ネットワーク機能に貢献する可能性のあるシステムの技術的評価、プロジェクト終了後を視野に入れたコミュニティ構築・持続可能性に関する計画・ガバナンスモデルの立案などの作業が並行して行われます。

“Building a National Finding Aid Network”: collaborative research and development initiative receives IMLS funding support（CDL，2020/7/28）
https://cdlib.org/cdlinfo/2020/07/28/building-a-national-finding-aid-network-collaborative-research-and-development-initiative-receives-imls-funding-support/ [1]

“Building a National Finding Aid Network”: UVA Library to Partner IMLS on IMLS-Funded Collaborative Research and Development Initiative（University of Virginia Library，2020/8/5）
https://news.library.virginia.edu/2020/08/05/building-a-national-finding-aid-network-uva-library-to-partner-imls-on-imls-funded-collaborative-research-and-development-initiative/ [2]

LG-246349-OLS-20（IMLS）
https://www.imls.gov/grants/awarded/lg-246349-ols-20 [3]

参考：
米・カリフォルニア電子図書館（CDL）、全国的なアーカイブ資料目録構築支援ネットワークに関するイニシアチブの成果としてアクションプランを公開
Posted 2019年11月25日
https://current.ndl.go.jp/node/39577 [4]

米国の博物館・図書館サービス機構（IMLS）、国内の図書館活動支援のために総額約1,820万ドルの助成を実施
Posted 2020年8月4日
https://current.ndl.go.jp/node/41659 [5]

アーカイブ資料を用いて過去の人物の「ソーシャルネットワーク」を構築する取り組み“Social Networks and Archival Context”（SNAC）のフェーズⅡが開始（米国）
Posted 2017年12月11日
https://current.ndl.go.jp/node/35134 [6]