2016年11月14日から15日にかけて,マレーシアのクアラルンプール郊外に位置する街であるシャー・アラムにおいて,オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)の地域コミュニティであるCOAR Asiaが主催するアジアにおけるオープンアクセス(OA)に関するサミット“Positioning Asia in the Global Movement of Open Science”が開催された。これは2016年3月4日に東京で開催された会議に続く,第2回目の会議となる。第1回目の会議では,アジア地域でOAを推進するコミュニティとして,COAR Asiaの立ち上げが確認された。今回の会議には,8つの国・地域から約150名が集い,日本からも京都大学,国立情報学研究所(NII)から3名が参加した。
2017年3月22日、英国図書館(BL)が、同館の“Two Centuries of Indian Print”プロジェクトで現在デジタル化中のインドの貴重書や冊子体目録の、正確で自動でのテキスト化の方法を見つける事を目的としたコンペティションを開催すると発表しています。
米・スタンフォード大学のPRIMA Research Labと連携し、2017年11月10日から15日にかけて京都で開催される第14回文書解析・理解国際会議(International Conference on Document Analysis and Recognition:ICDAR)において行なうもので、優勝者は会議中に発表されるとのことです。
インド理科大学院(IISc)の機関リポジトリePrints@IIScに、インドの研究者のオープンアクセス(OA)雑誌での論文出版状況を調査した論文”Should Indian researchers pay to get their work published?”のプレプリントが登録されています。著者はIIScのMuthu Madhan氏らです。同論文はインドの総合科学雑誌”Current Science”に既に受理され、掲載予定とのことです。
Muthu氏らの論文ではScience Citation Index Expandedのデータを用い、2010年から2014年にかけて出版されたインドの研究者による論文について調査しています。調査の結果、5年間で61カ国、880のOA雑誌で37,000本以上の論文が公開されており、OA雑誌で出版される論文の割合は世界平均を上回るとのことです。うち約15,400本が論文処理加工料(APC)のかかる雑誌で出版されており、APCを徴収する雑誌から出版される論文の数は増加傾向にありました。Muthu氏らはインドの研究者は年間240万米ドル相当をAPCに費やしていると見積もっており、南米や中国のように相互運用性のあるリポジトリを用いたOAに移行することで、倹約につなげられると提案しています。