障害者サービス

韓国で「図書館法を一部改正する法律」が公布:司書資格の不正取得者・他人への貸与者の資格取消、国立障害者図書館の所管の文化体育観光部長官への変更

2019年12月3日、韓国で「図書館法を一部改正する法律」が公布されました。

第6条第2項に文化体育観光部長官による司書資格の不正取得者や他人への貸与者の資格取消規定が、第6条第3項に文化体育観光部長官による司書資格の発行及びその管理に関する規定等が新設されています。

また第45条に、国立障害者図書館の所管を韓国国立中央図書館長から文化体育観光部長官に変更する改正が行なわれています。これは、国立障害者図書館の組織・運営の独立性を強化することで、より積極的な障害者サービス支援を実施できるようにすることが目的です。

施行は公布の6か月後です。

【イベント】千葉大学アカデミック・リンク/ALPSセミナー「障がいのある学生への学修支援のあり方を考える」(1/10・千葉)

2020年1月10日、千葉大学アカデミック・リンク・センター(千葉県千葉市)において、同センターが主催する千葉大学アカデミック・リンク/ALPSセミナー「障がいのある学生への学修支援のあり方を考える」が開催されます。

大学における障がいのある学生への修学支援、2019年6月に施行された「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律」(読書バリアフリー法)の下で学生に対する学修支援を行う上で大学図書館に求められる配慮に関する講演が行われます。

当日の講演内容は次のとおりであり、参加には事前の申込みが必要です。

「障害のある学生への支援―大学に求められる合理的配慮とは何か」
村田淳氏(京都大学学生総合支援センター 障害学生支援ルーム チーフコーディネーター・准教授)
「大学図書館のアクセシビリティを高めるために:求められる環境整備とサービス」
野口武悟氏(専修大学文学部ジャーナリズム学科教授)

E2203 - 第30回日本資料専門家欧州協会(EAJRS)年次大会<報告>

2019年9月18日から21日までの4日間,「日本学資料の再考 Rethinking resources for Japanese studies」を全体テーマとして,ブルガリアの首都ソフィアにある聖クリメント・オフリツキ・ソフィア大学講堂を会場に第30回日本資料専門家欧州協会(EAJRS)年次大会が開催された(E2073ほか参照)。13のセッションに分かれて37件(51人)の発表が行われ(英語による発表が23件,日本語による発表は14件),朝日新聞社や紀伊国屋書店などによるリソース・プロバイダー・ワークショップも実施された。

兵庫県点字図書館、オーディオブックを聴くための専用の聴読室を設置:大学との協力により専門書オーディオブックの作成も推進

2019年11月29日、兵庫県は、兵庫県点字図書館で整備を進めていたオーディオブックを聴くための専用の聴読室が完成したことを発表しました。

兵庫県点字図書館では、視覚障害者等の多様な学習ニーズに応えるため、法律や経済分野などの専門書のオーディオブックの充実を進めており、今回完成した「個室で集中して専門書オーディオブックで学べる聴読室」は全国的にも珍しいとしています。

また、地域創生に係る包括連携協力協定に基づき、神戸大学及び関西学院大学の学生(視覚障害者を含む)と専門書オーディオブック作成に関する連携協力を行うことも発表しています。今後、法律や数式等の専門知識と校正等の作業に関し、大学の協力を得ることにより、専門書オーディオブック作成を加速するとしています。

点字図書館に「聴く読書室(聴読室)」が新たに完成しました これを機にオーディオブック(録音図書)の作成を大学と連携協力して加速します(兵庫県, 2019/11/29)
https://web.pref.hyogo.lg.jp/press/20191129_4300.html

広島市子ども図書館、大活字本・点字の本・CDブック・LLブック等を集めた障害者サービス専用棚「りんごの棚」を設置

2019年11月20日、広島市子ども図書館は、同館1階のかりるへやに、本をそのままの状態では「読めない」「読みにくい」子どもたちのためのコーナーとして、「りんごの棚」を設置したことを発表しました。

同館が設置した「りんごの棚」には、大活字本・点字の本(点字絵本やさわる絵本など)・CDブック・LLブックといった特別なニーズのある子どもたちのための資料のほか、手話の本・バリアフリーについての本といった障害を理解するための資料や、読書補助具のリーディングトラッカーなどが置かれています。

こども図書館に障害者サービス専用棚「りんごの棚」ができました(広島市子ども図書館,2019/11/20)
http://www.library.city.hiroshima.jp/news/kodomo/2019/11/2218.html

国立国会図書館、マラケシュ条約に基づく読書困難者のための書籍データの国際交換サービスを開始

2019年11月19日、国立国会図書館(NDL)は、マラケシュ条約の日本での発効を受けて、視覚障害、上肢の障害、発達障害などの理由で読書に困難のある人(読書困難者)のための書籍データ(録音図書データ、点字データ、テキストデータなど)の国際交換サービスを開始したことを発表しました。あわせて以下の点も発表しています。

・読書困難者のための書籍データの世界的な総合目録サービスであるAccessible Books Consortium (ABC) Global Book Serviceに加盟したこと
・ABC Global Book Serviceを通じ、76言語・約54万タイトルのデータが読書困難者個人や国内の図書館からのリクエストに応じ取り寄せ可能となったこと
・国内で製作されたデータの国外提供もABC Global Book Serviceを通じて行うこと

韓国・忠南図書館、「2019ユニバーサルデザイン・補助機器アイデア公募展」の2部門で受賞:障害・年齢・性別・言語にかかわらず多様な空間を利用できるように設計した点等が評価

2019年11月6日、韓国・忠清南道は、忠南図書館が「2019ユニバーサルデザイン・補助機器アイデア公募展」において、「障害物のない生活環境認証部門」「ユニバーサル建築設計デザイン部門」の2部門で受賞したと発表しています。

同館が、設計段階から、障害物のない生活環境及びユニバーサルデザインの概念を導入し、開館以降も継続的に施設を改善するなど、図書館内の障害物をなくし、移動が容易で、障害・年齢・性別・言語に関係なくすべての利用者が多様な空間を利用できるように設計した点が評価されたものです。

また、文化施設が不足している地域特性を考慮し、多彩な教育・文化イベントや公演・展示会を開催するなど地域の文化の中心としての役割を果たしたことも評価されました。

豊島区立中央図書館(東京都)、ひかり文庫(点字図書館)にて、AI視覚支援デバイス「オーカム」を使った読書体験を実施中

東京都の豊島区立中央図書館が、ひかり文庫(点字図書館)において、AI視覚支援デバイス「オーカム」を使った読書体験を2019年11月30日まで実施中です。

「オーカム」は活字を人工知能(AI)が読み上げる装置で、メガネフレームに取り付けることができます。小型カメラが捕らえた文字を耳元のスピーカー、またはブルートゥースヘッドフォンから音声で聞くことができます。

読書体験は、視覚による表現の認識が困難な人が対象で、ひかり文庫に電話やFAXで申し込んで体験することができます。

ひかり文庫 「AI視覚支援デバイス(オーカム)」を使った読書体験のお知らせ(豊島区立図書館, 2019/10/1)
https://www.library.toshima.tokyo.jp/contents;jsessionid=2FB93DDB06FADD8306E85FA4BA6D452B?0&pid=1016

2019年1月施行の著作権法の一部改正に対応した「図書館の障害者サービスにおける著作権法第37条第3項に基づく著作物の複製等に関するガイドライン」が公表される

国公私立大学図書館協力委員会・全国学校図書館協議会(全国SLA)・全国公共図書館協議会・専門図書館協議会・日本図書館協会(JLA)の5団体は、2018年5月に公布・2019年1月に施行された著作権法の一部改正に対応した「図書館の障害者サービスにおける著作権法第37条第3項に基づく著作物の複製等に関するガイドライン」を2019年11月1日付で公表しました。

公表されたガイドラインはJLAのウェブサイトに掲載されています。また同日付で、ガイドラインに基づき視覚障害者等用資料を販売している出版社等の一覧を提供する「著作権法第37条第3項ただし書該当資料確認リスト」が、ガイドラインの別表3から切り離され、単独でJLAのウェブサイトに掲載されています。

お知らせ(JLA)
http://www.jla.or.jp/home/news_list/tabid/83/Default.aspx
※2019/11/01欄に「図書館の障害者サービスにおける著作権法第37条第3項に基づく著作物の複製等に関するガイドライン(改定版)を掲載しました」とあります

米国議会図書館(LC)、障害者サービス部門「視覚障害者及び身体障害者のための全国図書館サービス(National Library Service for the Blind and Physically Handicapped)」の名称を変更

2019年10月1日、米国議会図書館(LC)は、同館の障害者サービス部門である、視覚障害者及び身体障害者のための全国図書館サービス(National Library Service for the Blind and Physically Handicapped:NLS)の名称変更を発表しました。

新しい名称は“National Library Service for the Blind and Print Disabled”です。

略称NLSは変わりませんが、LCが2018年後半に定めたグラフィック・アイデンティティに基づきロゴを新しくしています。

名称変更は、旧名称での時代遅れの言葉に対応するとともに、同館のサービスの範囲を明確に伝えることを意図しており、米国で発効したマラケシュ条約とも密接に連携させています。

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