カナダ

カナダ大学教員協会(CAUT)、「研究評価に関するサンフランシスコ宣言」(DORA)に署名

2021年1月13日、カナダの約125の大学で勤務する教員・図書館員・研究者・一般職員等72,000人を代表し活動を行っているカナダ大学教員協会(CAUT)は、雇用、昇進や助成の決定における雑誌ベースの数量的指標への過度の依存に対処するための国際イニシアチブ「研究評価に関するサンフランシスコ宣言」(DORA)に署名したことを発表しました。

発表にはCAUTのBrenda Austin-Smith会長によるコメントも掲載されています。同氏は、業績評価指標(performance metrics)の過度な重視は学術活動の多様性・全体性の無視に繋がることを指摘するとともに、学術職員団体には、学術成果の質を評価する方法を改善すること、業績評価指標の使用からメンバーを保護する文言を労働協約(collective agreements)に盛り込むよう交渉することが求められている、と述べています。

Library Publishing Coalition(LPC)、大学・研究図書館の出版活動に関するダイレクトリーの2021年版を公開

2021年1月12日、図書館による出版活動を進める大学図書館のイニシアティブ“Library Publishing Coalition”(LPC)が、大学・研究図書館の出版活動に関するダイレクトリー“Library Publishing Directory”の2021年版の公開を発表しました。

PDF版、EPUB版での公開のほか、掲載情報を検索できるオンラインデータベースも提供されています。

ダイレクトリーには、米国とカナダを中心に、英国・アイルランド・ウクライナ・南アフリカ・ドイツ・オーストラリア・ロシア・チェコ・ノルウェーを含む計136の大学・研究図書館での出版活動が紹介されています。各館ごとに、担当部署、連絡先、ウェブサイト、SNS、職員数や機関種別をはじめとした出版活動の概観、査読誌・APCが必要な学術雑誌の割合や、出版プラットフォーム、デジタル化戦略、学内外・機関内外の連携先等がまとめられています。

公共図書館員の意欲低下経験に関する質的研究(文献紹介)

2020年12月14日付で刊行された、カナダ国内の図書館協会のネットワーク“The Partnership”の“Partnership: the Canadian Journal of Library and Information Practice and Research” Vol. 15 no.2に、公共図書館員の意欲低下経験に関する論文“The Public Librarian Low-Morale Experience: A Qualitative Study”が2021年1月4日付で公開されました。

同論文は、米国のウィンスロップ大学に所属するKaetrena Davis Kendrick氏によるもので、現役の公共図書館員または元公共図書館員20人を対象に実施した半構造化インタビューの分析結果がまとめられています。意欲の低下が進む過程や、公共図書館員の意欲低下経験に特有の影響因子を明らかにすることが研究課題として挙げられています。

カナダ研究図書館協会(CARL)、大学教職員を対象とした著作権学習のためのオープン教育資源(OER)を公開

2020年12月17日、カナダ研究図書館協会(CARL)は、大学教職員を対象とした著作権学習のためのオープン教育資源(OER)を公開したことを発表しました。

CARLが新しく公開した“Copyright Open Educational Resource for University Instructors and Staff”は、大学の教職員に対して複雑なカナダの著作権法の内容を案内するために作成されました。4分から6分程度の動画と簡単なクイズで構成されたモジュールが7種類公開されています。

公開されたモジュールのコンテンツには、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスのCC BY-NCが付与されています。また、授業で採用・利用を検討している大学向けに、実務ガイド(Implementation Guide)を公開しています。

カナダ博物館協会、カナダの美術館・図書館・文書館・博物館がもたらす経済価値の認知度向上を図るためのツールキットを公開

2020年12月8日、カナダ博物館協会は、ツールキット“GLAM study toolkit”の公開を発表しました。

2020年5月、カナダ博物館協会は、カナダのGLAM(美術館・図書館・文書館・博物館)がもたらす経済価値を試算した報告書“Value Study of GLAMs in Canada”を公開し、GLAMによる多大な貢献を明らかにしました。本ツールキットは、GLAMコミュニティのメンバーが、同報告書で示された結果の認知度向上を図る際に利用できるものとなっています。

ツールキットは同報告書の内容に基づいて作成されており、GLAMがもたらす利益等をわかりやすくまとめたメッセージの一覧、ステークホルダーに知らせるためのアイデア、インフォグラフィック、ファクトシート、プレゼンテーションの際に素材として活用できるスライド等が含まれています。

E2335 - カナダ国立図書館・文書館の2019-2020年活動報告

2020年9月,カナダ国立図書館・文書館(LAC)は2019年から2020年の年報を公開した。この年報では同年に行われた活動や将来に向けた他機関との連携,体制について触れられている。文化財の将来的な保存活用計画を考える上で参考となりうる事例として本稿では「新しい保存センターの建設」,「Co-LabおよびDigiLab」,「先住民の文化遺産の保存活動」の3つの活動を抜粋して紹介する。

フランスとカナダ・ケベック州、フランス語圏の文化的コンテンツのオンラインにおける発見可能性向上のための戦略を発表

2020年11月30日、フランスとカナダ・ケベック州が、フランス語圏の文化的コンテンツのオンラインにおける発見可能性向上のための戦略を発表したことが、フランス・文化省のウェブページに掲載されました。

同戦略は2019年1月から策定が進められてきたものであり、策定の過程で200人以上の関係者等から協力を得たとされています。また、発表の中では、フランス語圏の文化的コンテンツの拡充は、オンライン上で文化的表現の多様性を保証するために不可欠であると述べられています。

戦略の主な内容は以下の4点です。

・研修支援やコミュニティの支援を行う
・オンラインでのフランス語圏のコンテンツの利用可能性や広報を強化する
・発見可能性の状況を継続的に把握する
・公共政策への適用

E2327 - カナダの冊子体資料共同管理に関するプロジェクト最終報告書

2020年9月,カナダ研究図書館協会(CARL),カナダ国立図書館・文書館(LAC),およびシェアードプリントを実施している国内のコンソーシアムからのメンバーで構成されるCanadian Collective Print Strategy Working Group(CCPSWG)は,同国の冊子体資料の共同管理に関するプロジェクトの最終報告書“Final Report of the Canadian Collective Print Strategy Working Group”を公表した。本稿では,この報告書の内容について概説する。

北米研究図書館協会(ARL)、加盟図書館員の給与調査レポートの2019-2020年度版を刊行

2020年11月3日、北米研究図書館協会(ARL)は、加盟館124館を対象とした図書館員の給与調査レポートの2019-2020年版“ARL Annual Salary Survey 2019-2020”の刊行を発表しました。

今回ARLにデータを提供しなかった大学図書館1館の分を除き、115の大学図書館に勤務する1万691人と、8の非大学系図書館に勤務する3,154人のデータを分析対象としています。大学図書館のデータは、総合図書館・健康科学図書館・法律図書館に分けて報告されています。

刊行のお知らせでは以下の内容等が指摘されています。

・大学図書館におけるマイノリティ(historically underrepresented groups)の図書館員の割合は16.7%であり、管理職ではより割合が低い。
・マイノリティの図書館員の69%が女性である。
・115の大学図書館における女性図書館員の全体給与は男性の95.08%である。

E2323 - 諸外国における読書習慣調査と読書推進活動

読書量は過去20年間で減少しており,特に若年層での減少は顕著である。国際出版連合(IPA)が2020年10月に公開した報告書“Reading Matters: Surveys and Campaigns – how to keep and recover readers”(以下「本報告書」)では,26か国における読書習慣調査のレビューを行った上で,そのような傾向が広く見られることを指摘する。

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