IMLS(博物館・図書館サービス機構)

米国における下院選挙・大統領選挙の投票結果と公共図書館の利用状況との間の関連性の調査(文献紹介)

2020年12月15日付で刊行された、カナダ・アルバータ大学のラーニングサービス部門が刊行する季刊誌“Evidence Based Library and Information Practice”(EBLIP)の第15巻第4号に、カンザス州のエンポリア州立大学の大学院生であるルンド(Brady D. Lund)氏ら3人の共著論文として、“Election Voting and Public Library Use in the United States”が掲載されています。

著者らは、米国における下院選挙・大統領選挙の投票結果と公共図書館の利用状況との間に相関関係が存在するかどうかの調査を実施し、内容や考察を同論文で報告しました。調査の情報源には、2010年・2012年・2014年・2016年の米国連邦議会の下院選挙、2012年・2016年の米国大統領選挙の投票結果、及び米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)による公共図書館の概況調査で示された2010年・2012年・2014年・2016年の公共図書館の利用統計が用いられています。

米国議会図書館(LC)の議会調査局(CRS)、米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)による州への助成金プログラムの概要を報告したCRSレポートを公開

2020年11月17日付で、米国議会図書館(LC)の議会調査局(CRS)は、米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)による州への助成金プログラム(Grants to States program)について報告したCRSレポートとして、“Institute of Museum and Library Services Grants to States Funding Formula: In Brief”を公開しました。

同レポートは、IMLSによる州への助成金プログラムの概要、州・準州・海外領土等への配分額を決定するための手順、2020会計年度を具体例とした資金配分の実際などを概説しています。

Institute of Museum and Library Services Grants to States Funding Formula: In Brief [PDF:8ページ](CRS,2020/11/17)
https://crsreports.congress.gov/product/pdf/R/R46611

REALM Project、新型コロナウイルスの除染手段としての自然減衰に関する第6回目のテスト結果を公表:建築材料を対象とした調査

2020年11月19日、博物館・図書館・公文書館の職員や利用者への新型コロナウイルスへの影響を軽減するための資料の取扱方法について、科学的根拠に基づいた情報を作成・普及させることを目的とするREALM Projectが、新型コロナウイルスの除染手段としての自然減衰に関する第6回目のテスト結果を公表しました。

6回目は、博物館・図書館・公文書館において一般的に使用されている、建築用ガラス(窓・展示ケース)、大理石(床やカウンター)、ラミネート(カウンターの表面)、真鍮(建具・手すり)、粉体塗装されたスチール(ロッカー・書架・ブックトラック等)を対象にテストが行われました。

実験結果として、2日後には真鍮・大理石から検出されなくなり、6日後にはガラス・ラミネート・粉体塗装されたスチールから検出されなくなったと報告されています。

米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)、2020年の年次会計報告書を公開:新型コロナウイルス感染症対策を目的とした合計約4,500万ドルの国内機関支援等の事業を報告

2020年11月16日、米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)は2020年の年次会計報告書を公開したことを発表しました。

同報告書は、米国行政管理予算局(Office of Management and Budget)の要請に応じて作成された、2019年10月1日から2020年9月30日までの2020会計年度におけるIMLSの財政状況を報告したものです。2020会計年度におけるIMLSの主要な事業として以下の4点が報告されています。

・新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、経済対策法「コロナウイルス支援・救済・経済安全保障法(CARES Act)」に基づき、59の州図書館行政機関に対して合計約3,000万ドルの支援を実施した。また、博物館・図書館・先住民団体等に対して、医療上の緊急事態対応のため、同法の助成金から合計約1,500万ドルの支援を実施した。

・博物館や図書館の感染症対策支援のため、柔軟な運用の可能な助成金制度を採用した。

・OCLC、バテル記念研究所との共同事業REALM Project実施のため200万ドルを調達した。また、同事業に対して、米国議会図書館(LC)、アンドリュー W.メロン財団、ニューヨーク・カーネギー財団からの支援を獲得した。

REALM Project、同プロジェクトの各種資料の理解や使用を助けるツールキットを公開:第6回目のテストも実施中

2020年10月22日、博物館・図書館・公文書館の職員や利用者への新型コロナウイルスへの影響を軽減するための資料の取扱方法について、科学的根拠に基づいた情報を作成・普及させることを目的とするREALM Projectが、同プロジェクトの各種資料の理解や使用を助けるツールキット(Resources)を公開しました。

新型コロナウイルス感染症や同プロジェクトの基本情報、意思決定のためのチェックリスト、これまでの結果を対照するための視覚資料が掲載されており、今後、同プロジェクトの進展にあわせて追加されていくとしています。

公文書館、図書館、博物館・美術館の館種別に選ぶことができます。

また、10月8日から、大理石(床やカウンター)、粉体塗装されたスチール(ロッカー・書架・ブックトラック等)、ラミネート(カウンターの表面)、真鍮製の建具・手すり、ガラス(窓・展示ケース)を対象に、新型コロナウイルスの除染手段としての自然減衰に関する第6回目のテストが行われています。11月下旬には結果が発表される予定です。

REALM Project、新型コロナウイルスの除染手段としての自然減衰に関する第5回目のテスト結果と文献レビューを公表:皮革・合成皮革等を調査

2020年10月14日、博物館・図書館・公文書館の職員や利用者への新型コロナウイルスへの影響を軽減するための資料の取扱方法について、科学的根拠に基づいた情報を作成・普及させることを目的とするREALM Projectが、新型コロナウイルスの除染手段としての自然減衰に関する第5回目のテスト結果を公表しました。

今回の実験は、皮革(革製本)、合成皮革(椅子張りの生地)、ポリオレフィン繊維(椅子張りの生地)、綿織物(椅子張りの生地、おもちゃ、衣装)、ナイロンウェビング(規制線)を対象に、標準的な室温(華氏68度から華氏75度)、相対湿度30%から50%の条件で行われました。

実験結果として、8日間の隔離後も皮革および合成皮革では新型コロナウイルスが検出されたとしています。ポリオレフィン繊維、ナイロンウェビングについては、最初の1時間の乾燥時間後のみ検出されました。綿織物についてはデータを収集できませんでした。

また、同時に公開された関連文献のシステマティックレビューは、2020年8月中旬までに公開された新型コロナウイルスに関する研究が対象で、ウイルスの拡散、物質や表面上での生存、様々な予防・除染方法の有効性に関する研究を集約しています。

REALM Project、新型コロナウイルスの除染手段としての自然減衰に関する第4回目のテスト結果を公表:積み重ねた状態では6日後にも検出

2020年9月3日、博物館・図書館・公文書館の職員や利用者への新型コロナウイルスへの影響を軽減するための資料の取扱方法について、科学的根拠に基づいた情報を作成・普及させることを目的としたREALM Projectが、新型コロナウイルスの除染手段としての自然減衰に関する第4回目のテスト結果を公表しました。

今回の実験では、対象となった5つの素材のうち、第1回目のテストで実施した、ハードカバーの表紙、ペーパーバックの表紙、プラスチック製の本の保護カバー、DVDのケースを、返却ボックスや書架上での保管をシミュレーションするために積み重ねた状態で実験しました。残りの1つは、博物館・美術館の展示・保管・移送に用いられる発泡ポリエチレンで、これは積み重ねずに実験されました。実験は、標準的な室温(華氏68度から華氏75度)、相対湿度30%から50%の条件で行われています。

実験結果として、5つ全ての素材で、6日間の隔離後も、新型コロナウイルスが検出されたとしています。積み重ねない状態で行ない3日後には検出されなかった第1回目のテストと比較すると、積み重ねることによる新型コロナウイルスの生存期間を延ばす効果が認められるとしています。

米・Ithaka S+R、デジタル保存・キュレーションシステムの開発・展開・維持状況等に関する18か月の研究プロジェクトを開始

2020年8月19日、米国のIthaka S+Rは、米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)による助成を活用して、デジタル保存・キュレーションシステムの開発・展開・維持状況等に関する18か月の研究プロジェクトを開始することを発表しました。

デジタル形式のリソース生産や共有の潮流が加速しているため、図書館等においてデジタルコンテンツのキュレーション・発見・長期管理を支えるプラットフォームへの依存度が高まっている一方で、これらのシステムやツールについては持続可能性に関する課題も指摘されています。Ithaka S+Rの研究プロジェクトでは、コミュニティベースで提供されるこうしたプラットフォーム事業の検証や、営利企業の製品における戦略との比較・検討などが行われます。また、デジタル保存・キュレーションを提供するシステムは、迅速性・包括性・多様なユーザーニーズとの間でバランスをとる必要があるという背景の下、包括性・アクセシブルの具体的な内容に関する検討も行われます。

REALM Project、新型コロナウイルスの除染手段としての自然減衰に関する第3回目のテスト結果を公表:ABS樹脂・ポリカーボネート・軟質プラスチック・硬質プラスチック・アクリル素材を調査

2020年8月18日、博物館・図書館・公文書館の職員や利用者への新型コロナウイルスへの影響を軽減するための資料の取扱方法について、科学的根拠に基づいた情報を作成・普及させることを目的としたREALM Projectが、新型コロナウイルスの除染手段としての自然減衰に関する第3回目のテスト結果を公表しました。

標準的な室温(華氏68度から華氏75度)、相対湿度30%から50%の条件で、米国議会図書館(LC)の視覚障害者及び身体障害者のための全国図書館サービスで利用できるABS樹脂製の録音図書・USBカセット、電子情報保存用のポリカーボネート製のDVD、図書館や博物館のキットやギフトショップの袋でで用いられる軟質プラスチック・低密度ポリエチレン、資料の運搬・保存容器として用いられる硬質プラスチック・高密度ポリエチレン、展示ケースやパーテーションに用いられるアクリル製のプレキシガラス、の5つの素材を対象に行ったテスト結果が発表されています。

調査結果として、積み重ねていない状態で5日間隔離したところ、新型コロナウイルスはDVDや軟質プラスチック製の保存袋からは検出されなかったとしています。また硬質プラスチック製の保存容器・プレキシガラス・USBカセットにおいては5日目にもウイルスが検出されたとしています。

米・カリフォルニア電子図書館、全国的なアーカイブ資料の検索支援ネットワーク基盤の構築に向けた2年間の研究・実証プロジェクトを開始

2020年7月28日、米・カリフォルニア電子図書館(CDL)は、米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)による98万2,175ドルの助成を活用して、全国的なアーカイブ資料の検索支援ネットワーク基盤の構築に向けた2年間の研究・実証プロジェクト“Building a National Finding Aid Network”を開始することを発表しました。

同プロジェクトには、各州・地域のアグリゲーター及び米国の図書館等のネットワークLYRASISとの緊密なパートナーシップの下で、CDLとOCLC・バージニア大学図書館が共同で取り組みます。インフラストラクチャーの老朽化や予算の減少等に伴い、情報検索環境下で米国内のアーカイブ資料の可視性が不十分な状況となっていることを背景に、コミュニティが主体的に関与して全ての関係者が利用可能なアーカイブ資料の検索支援ネットワークを構築し、包括的で持続可能なアクセスを提供することがプロジェクトの目的である、と説明されています。

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