カレントアウェアネス-E

E2341 - 東京大学アジア研究図書館の開館

2020年10月1日,東京大学附属図書館は,東京大学本郷キャンパス(東京都文京区)の総合図書館内に東京大学アジア研究図書館を開館し,11月26日には総合図書館のグランドオープンとアジア研究図書館の開館を記念する式典を執り行った。研究機能と図書館機能との有機的結合を目指す新しいタイプの図書館の誕生である。

E2346 - 著作権とライセンスからみるオープンアクセスの現況

「著作権はオープンアクセスへの鍵を握る課題」。SPARC Europeは,2020年9月に公開した報告書“Open Access: An Analysis of Publisher Copyright and Licensing Policies in Europe, 2020”の序文で,こう述べている。本報告書は,出版社各社の著作権・出版権に係る規約やオープンライセンス方針が,どの程度オープンアクセス(OA)の推進を支援できているかという調査の結果を,関係者への提言とともにまとめたものである。2021年1月に発効したPlan S(CA1990参照)に留意しつつ,内容を概説する。

E2344 - ドイツ・ベルリン国立図書館における日記調査

ドイツ・ベルリン国立図書館(以下「同館」)は,2020年初めに同館ポツダム通り館(以下「本施設」)で利用者を対象とする日記調査を実施し,同年8月にその報告書を公表した。様々な図書館利用者調査の中でも,本調査は特に利用者の内面に踏み込んでそのニーズの分析を試みたものである。本稿では本調査の目的と方法を中心にその概要を紹介する。

E2342 - 須賀川特撮アーカイブセンターについて

2020年11月3日・文化の日,福島県須賀川市に「須賀川特撮アーカイブセンター」(以下「本センター」)が開館した。本センターは,特殊撮影(特撮)技術ならびに制作された作品等に関連する貴重な資料等を収集,保存,修復および調査研究し,また,それらを通じて特撮文化を顕彰,推進することを目的としている。

E2345 - 英国の国家プログラム“Towards a National Collection”

本稿で紹介するTowards a National Collection(TaNC)は,英国の世界的に著名な博物館・美術館や文書館,図書館に対し,2020年2月から2025年1月にかけての5年間で1,890万ポンドもの大規模な投資を行う,英国芸術・人文科学研究会議(AHRC)が主導する国家プログラムである。TaNCは,研究者や一般の人々が英国の文化遺産にアクセスする上で障害となっている,オンライン上の異なるコレクション間の隔絶を無くすことを企図しており,統合されたバーチャルな「国家コレクション」の創設に向けた最初の一歩として位置づけられている。そして,これまでにない新しい研究課題の設定を可能としたり,各文化施設の訪問者数を増加させたり,英国の文化遺産へのオンライン上のアクセスを劇的に拡大・多様化させたりするほか,経済や社会、健康への好影響を英国に広くもたらすことが期待されている。さらには,イノベーションを促し,デジタル人文学における英国の世界的リーダーシップを維持し,この分野における世界標準を築くという。

E2343 - <失われた公演>を記録する:コロナ禍とエンパクの取組

演劇・映像文化の研究機関であり,博物館でもある早稲田大学坪内博士記念演劇博物館(エンパク)では,2020年4月以来,新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のために中止や延期を余儀なくされた舞台公演の調査と資料収集を行い,10月7日からはオンライン展示を開催している。未曾有のパンデミックをアーカイブする様々な取組が各地で行われているが(E2282,E2283,E2321参照),当館の取組は,演劇という視座から<現在>を歴史化すること,2020年に上演が叶わなかった公演を,関係者個々の<記憶>だけでなく,公の<記録>として集積し,後世に伝えることを企図したものである。

E2339 - 韓国図書館界,ポストコロナの図書館を考えるフォーラム開催

2020年9月4日,韓国において,大統領所属図書館情報政策委員会(以下「図書館委員会」),韓国図書館協会(KLA),韓国国立中央図書館(NLK)の共催により,ポストコロナ時代の図書館の在り方について検討するため,「ポストコロナ,新しい日常と図書館の挑戦」と題する政策フォーラムがオンラインで開催された。

E2337 - 青少年のための電子図書館サービスの誕生と小さな一歩

広島県立図書館は,2020年7月29日から,「青少年のための電子図書館サービス With Booksひろしま」のサービス提供を開始した。インターネットにつながる環境があれば,無料で電子書籍を借りられる(1回の貸出は2冊・14日間まで)サービスであり,青少年の心と学びを支援する書籍を中心に約7,000冊を提供している。なお,青少年以外の利用も可能である。

E2336 - 図書館情報学文献目録BIBLIS PLUSについて

『図書館情報学文献目録』は,日本図書館学会(現:日本図書館情報学会)が1973年から編纂した図書館情報学に関する主題書誌であり,2000年代からはCD-ROM媒体,2007年5月からは「図書館情報学文献目録データベースBIBLIS for Web ver 2.0」(以下「BIBLIS」)としてオンラインで公開されていた。しかしながら2015年半ばから公開停止になっていたため,何とかできないか,と筆者自身は常々思っていた。そしてこの度,日本図書館情報学会からデータ・名称・キャラクター等の使用許諾が得られたため,筆者が勤務する実践女子大学・実践女子大学短期大学部図書館において,2020年9月30日に,当館図書館システムを利用して,データベース『図書館情報学文献目録』(以下「BIBLIS PLUS」)として再公開を行った。「BIBLIS PLUS」の検索システム(器)の構築については,私立大学図書館協会の2019/2020年度研究助成金を利用した。

E2338 - コロナ禍の学外者向け図書館サービス : 神戸国際大学の取り組み

新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により,神戸国際大学でも多くの大学同様に対面式の授業はもちろん大学の行事も中止せざるをえない状況が続いている。その間にデータベースなどの学外利用や学習支援を目的とした動画配信など,自館・他館ともにこれまでとは異なるサービスへの取り組み事例を目にする機会が増え,例年よりも多忙という印象を受けている。

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