2012年9月14日、米EBSCO社が、2013年における学術雑誌の価格上昇の予測値についてまとめた“Serials Price Projections for 2013”を公表しました。それによると、全体として5~7%の上昇になると予測されています。この予測値は大小の出版社からの情報や過去の価格データなどから算出されているそうです。ただし、これは外国為替レートを考慮しない場合の数値で、考慮に入れたものは3ページ目に掲載されています。
College & Research Libraries誌のプレプリントとして、米パデュー大学図書館のJudith M. Nixon氏による論文“Core Journals in Library and Information Science: Developing a Methodology for Ranking LIS Journals”が公開されています。
2012年7月30日、JSTORは、ヘブライ語の重要雑誌のデジタル化と、それらのJSTORでの提供について、イスラエル国立図書館とハイファ大学図書館と協同で行うと発表しました。現在、“Horizons in Geography (אופקים בגיאוגרפיה)”等の4誌を対象に試験的にデジタル化が進められており、今後、ユダヤ研究、歴史学、社会学、社会科学の領域の50誌にまで拡大して実施する予定とのことです。
2012年3月8日に、欧州のテレビ放送アーカイブを提供する“EUscreen”のプロジェクトが、査読付きのオープンアクセスジャーナル“Journal of European Television History and Culture”を創刊しました。創刊の目的について、EUscreenは、欧州の文化遺産の重要な一部としてのテレビ放送研究のための国際的なプラットフォームを提供するためとしているようです。“Journal of European Television History and Culture”は、オープンソースの電子出版システム“Open Journal Systems”(OJS)を利用しており、第2号は2012年9月までに刊行される予定とのことです。
2011年9月29日、米国国立医学図書館(NLM)と医学図書館全米ネットワーク(National Network of Libraries of Medicine)が共同で、印刷媒体の医学系学術雑誌を共同で保存するプログラム“MedPrint”を開始すると発表しました。保存と長期的なアクセスの保証を目的としたこのプログラムには、米国の医学図書館で使われている相互貸借(ILL)メッセージングシステム“DOCLINE”に加わっている米国の図書館であれば参加可能のようです。第一段として保存対象となっているのは約250の雑誌で、MedPrint参加館は1つもしくは複数のタイトルの対象雑誌を今後25年間、2036年まで保存するよう協力が求められているようです。
英国出版社協会(Publishers Association)等が構成メンバーである,出版研究コンソーシアム(Publishing Research Consortium)が“Journal Arcicle Mining: A research study into Practices, Policies, Plans.....and Promises”と題するレポートを公表した(2011年5月付け)。レポートは,学術雑誌論文を対象としたコンテンツマイニングの現状を調査したものである。コンテンツマイニングとは,情報検索・情報抽出・メタ分析を目的として行われる,大量のデジタルコンテンツの自動処理を意味する。調査は,コンテンツマイニングに携わる専門家29名のインタビューや,国際STM出版社協会等の加盟出版社へのメール調査(回答数190件)をもとにまとめられている。ここではレポートの要約部分から,その調査結果の一部を紹介する。...
出版研究コンソーシアム(Publishing Research Consortium;PRC)が、2011年5月付けで“Journal Article Mining: a research study into Practices, Policies,Plans,...and Promises”と題する研究レポートを公開しています。レポートでは、学術雑誌を対象としたテキストマイニングとコンテンツのデータマイニングにおいて、現在行われている実践、そのプレイヤー、ポリシー、計画等を概観しているようです。
中国の浙江大学が発行しているJournal of Zhejiang University SCIENCE誌が、CrossRefが提供する剽窃行為発見サービス“CrossCheck”のユーザらを対象にして、学術雑誌投稿論文の剽窃行為に関する調査を実施しています。“CrossCheck Guidance: An Analysis of Typical Cases of Plagiarism in Different Disciplines”と題されたこの調査は、The Committee on Publication Ethics(COPE)の助成を受けて行われており、その目的は、CrossCheckの判定結果を編集者がどのように使用しているかを調べること、分野による剽窃行為の違いを比較すること、編集者・著者のためのガイドラインを提案すること、のようです。