学術雑誌

JST-STMジョイントセミナー「学術出版における変革:研究データ」の講演資料が公開される

2020年10月27日に開催された、JST-STMジョイントセミナー「学術出版における変革:研究データ」の講演資料が、11月12日に公開されました。

同セミナーで行われた以下の講演について、資料が掲載されています。

・Open science and the PID Graph
Matthew Buys氏(DataCite Executive Director)
※試訳が付いています。

・A chemistry perspective on research data
Richard Kidd氏(Royal Society of Chemistry)
※試訳が付いています。

・Trends in the International STM Publishing Industry and the importance of Research Data
Ian Moss氏(STM Chief Executive Officer)

主要な学術雑誌171誌の査読・プレプリントに関する方針の明確性等の調査(文献紹介)

オープンアクセス(OA)の査読誌PLOS ONEに、2020年10月21日付けで、各研究分野の主要な学術雑誌について、査読・プレプリントに関する方針の明確性等の調査結果を報告した論文が掲載されています。

著者らは、研究者が適切な学術雑誌を選択して研究成果を出版するためには、各雑誌の出版に関する方針が明確でわかりやすく示されているかが重要であるという立場から、主要な学術雑誌の査読とプレプリントに関する方針の調査を実施しました。Googleの提供する学術雑誌の評価指標“Google Scholar Metrics”において、総合順位で上位100位までの雑誌と各分野別の順位で上位20位までの雑誌から、合計171誌を調査対象としています。論文では、調査の結果として主に次のようなことを報告しています。

新型コロナウイルス感染症拡大下におけるハゲタカジャーナルの危険性:ポケモンのキャラクターを用いて作成した論文で偽の科学情報の拡散を検知した経験から(記事紹介)

2020年11月1日付のThe Scientist誌オンライン版記事として、国立台湾大学のMatan Shelomi准教授によるオピニオン記事“Opinion: Using Pokémon to Detect Scientific Misinformation”が公開されています。

同記事はShelomi准教授が、ポケモンのキャラクター等を用いて執筆した新型コロナウイルス感染症に関する架空の論文の投稿とその後の経緯を通して、ハゲタカジャーナルによって偽情報が学術雑誌上で拡散することの危険性を指摘する内容です。

研究分野間の論文処理費用(APC)の価格相違の要因に対する分析(文献紹介)

2020年10月8日、ドイツのイルメナウ工科大学(TU Ilmenau)経済・メディア学部(Fakultät für Wirtschaftswissenschaften und Medien)は、同大学の研究者3人の共著によるディスカッションペーパーとして、“The Prices of Open Access Publishing: The Composition of APC across Different Fields of Sciences”を公開したことを発表しました。

デジタル出版の普及により学術雑誌の出版プロセスにかかる費用が均一化しているにもかかわらず、オープンアクセス(OA)出版のための論文処理費用(APC)の価格は雑誌ごとに大きく異なっています。APC価格の相違の要因には、各雑誌の分野内における評価がしばしば挙げられますが、著者らは研究分野間の相違の要因に焦点を当てた調査を試みました。

【イベント】研究・イノベーション学会第35回年次学術大会公開企画セッション「紀要の魅力と大学の役割」(10/31・オンライン)

2020年10月31日、研究・イノベーション学会第35回年次学術大会内の公開企画セッションとして、「紀要の魅力と大学の役割」が、ウェブ会議サービスZoomを用いて、紀要編集者ネットワークとの共催によりオンラインで開催されます。

同セッションは、国際的な指標による大学の研究力評価が、各教員に査読付国際ジャーナルへの掲載を促す一方、「掲載されやすい」テーマへの集中が多様性の維持に深刻な影響を与えており、扱うテーマ・ページ数・レイアウトが比較的自由な大学およびその所属部局が継続的に発行している紀要が再評価されている状況を踏まえて開催されます。ウェブサイト・SNSなど情報発信手段の多様化など大学及び研究者が急速に変化する現状、紀要の魅力と今後の展開、それを大学が担う意味についてのディスカッションなどが行われます。

事前申込が必要ですが、参加費は無料であり、研究・イノベーション学会第35回年次学術大会の参加申込者ではない場合でも参加資格があります。

Taylor & Francisグループ、同グループが刊行する医学分野の学術雑誌32誌において会議資料をオープンアクセスの補足資料として公開するオプションを提供

2020年10月23日、Taylor & Francisグループは、2020年のオープンアクセス(OA)ウィークに合わせた取り組みの一環として、会議資料(conference material)をOAの補足資料(supplement)として公開するオプション“Open Access conference material supplements”を提供することを発表しました。

同オプションは、Taylor & Francisグループの刊行する医学分野の主要誌32誌で利用することができます。ポスター発表・プレゼンテーション・学会抄録等が対象となり、同オプションで受付された会議資料は、査読を経て、同グループの電子ジャーナルを掲載するオンラインプラットフォームTaylor & Francis Online上で、引用可能な形で利用できるようになります。

Springer Nature社、イタリアの科学研究・科学政策の最新動向を英語・イタリア語で紹介するオープンアクセス誌“Nature Italy”を創刊

2020年10月19日、Springer Nature社は、高品質のジャーナル・オンラインデータベース・研究者向けサービス等を提供する同社の一部門“Nature Research”が、新たに“Nature Italy”誌を創刊したことを発表しました。

“Nature Italy”誌は、研究動向や科学ニュース、特集記事等を通して、イタリアにおける最新の科学研究の状況や政策動向を紹介する雑誌として創刊されました。全ての記事は英語とイタリア語で提供され、イタリア国内外の研究者及び科学研究に関心のある全ての人を対象としています。

“Nature Italy”誌の掲載記事はSpringer Nature社のプラットフォーム上で、オープンアクセスにより利用することができます。なお、同誌は実証研究に関する記事の掲載は想定されておらず、掲載記事への査読も行われません。

カナダ研究図書館協会(CARL)、SHERPA RoMEOにおける同国学術雑誌のセルフアーカイブポリシーの充実を目的としたクラウドソーシングプロジェクトを実施

2020年10月15日、カナダ研究図書館協会(CARL)は、英・Jiscが運営するオンライン情報源SHERPA RoMEOにおいて、同国の学術雑誌のセルフアーカイブポリシーを充実させることを目的として、クラウドソーシングプロジェクトを実施することを発表しました。

SHERPA RoMEOは、英・Jiscの運営する、世界の出版社・学術雑誌のオープンアクセス(OA)ポリシーを集約したオンライン情報源で、投稿・受理・出版された論文の共有ポリシーを確認するための基本的な情報源となっています。しかし、多くのカナダの学術雑誌の情報は、SHERPA RoMEO上に未反映であったり、古い内容で更新されていない状況にあります。そのため、CARLは図書館員・研究者・学術雑誌関係者らに情報充実のための協力を要請し、SHERPA RoMEO上での同国の学術雑誌のセルフアーカイブポリシーの可視性を向上させることを目的とした同プロジェクトを発案しました。

cOAlition S、「Plan Sに基づく価格透明性のフレームワーク」運用のためのオンラインサービス構築の実現可能性に関する情報提供依頼書(RFI)を公開

2020年10月19日付で、cOAlition Sは、「Plan Sに基づく価格透明性のフレームワーク」運用のためのオンラインサービス構築の実現可能性に関する情報提供依頼書(RFI)を公開しました。

cOAlition Sは、以下の要件を満たしたオンラインサービスの構築を検討しています。

・学術出版社が、cOAlition Sの承認した「価格透明性のフレームワーク」が指定する価格やサービスに関するデータを、セキュアな手段でアップロードできること

・研究者・研究助成機関・研究機関・図書館員・図書館コンソーシアムなどの承認されたユーザーが、セキュアな手段によって、上記でアップロードされたデータにアクセスし、複数の雑誌や出版者の価格・サービスを比較できること

cOAlition Sはこのようなサービスの開発の委託に先立って、サービス調達の実現可能性、事業者が要件を満たすために取りうる手段等について、情報提供依頼を実施しています。RFIへの回答は2020年11月30日まで受付されています。

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