同レポートは米国出版社協会(Association of American Publishers:AAP)の資金提供を受け、Philip Davis氏が行った調査に基づくもので、2,812の学術雑誌について、掲載論文の利用データに基づき利用半減期(当該雑誌に掲載された論文の累積ダウンロード数が総ダウンロード数の半分に達するまでの期間の平均値)を算出し、分野ごとの状況等を示しています。調査結果によると、利用半減期が12カ月以下の雑誌は全体の3%程度で、最も利用半減期の短い医学分野でも利用半減期の中央値は25-36カ月、最も長い人文学、物理学、数学分野では利用半減期の中央値は49-60カ月であったとしています。なおDavis氏は学術情報流通分野で研究活動も行っていた元大学図書館員で、現在は独立してコンサルティング会社を立ち上げています。
米国情報標準化機構(NISO)のOpen Access Metadata and Indicators ワーキンググループが、2014年1月6日、論文のライセンスについての情報をメタデータで示すための“Open Access Metadata and Indicators”のドラフト版を公表しました。また、このドラフト版についてのパブリックコメントを募集しており、期間は1月6日から2月4日までとなっています
2013年12月16日、アメリカ歴史家協会(the Organization of American Historians: OAH)が、博士論文のエンバーゴに関して声明を発表しています。ジョージア州アトランタで開催されていた会議での議論を踏まえたもので、同協会の理事会(Exective Board)は、著作者が自身の博士論文の刊行や流通の方法を決定する権利について、強くサポートする、との内容になっています。
アルゼンチンで、オープンアクセスの文献(書籍や論文)のポータルサイト“Sistema Nacional de Repositorios Digitales”(National System of Digital Repositories:SNRD)が開設されました。約30,000件の文献が掲載されているとのことです。
また併せて、科学技術文献の新しい検索サイト“Biblioteca Electrónica de Ciencia y Tecnología”(Electronic Library of Science and Technology)も開設されています。