ACRL(大学・研究図書館協会)

学部生の成功に対する図書館利用教育の影響(文献紹介)

2021年1月に刊行された、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)の“College and Research Libraries(C&RL)”のVol.82, no.1に、米・ノーステキサス大学のイーグル・コモンズ図書館(Eagle Commons Library)の図書館員Jennifer Rowe氏らによる共著論文“The Impact of Library Instruction on Undergraduate Student Success: A Four-Year Study”が掲載されました。

同大学図書館で行われた、英作文コース内の図書館利用に関する講習が、学生の成功にもたらした影響について、履修した英作文コースの単位取得状況、GPAにおける変化、履修の継続の観点から分析されています。分析対象は、2012年から2016年の間に、英作文コースを履修して講習に出席した学生3,530人(実験群)と、英作文コースを履修していたものの講習には出席していない学生6,617人(統制群)です。

米国の大学・研究図書館協会(ACRL)、学術図書館員による学術・研究上の成果を測定・評価するためのフレームワーク“ACRL Framework for Impactful Scholarship and Metrics”を公開

2020年12月11日、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)は、ACRLの理事会が2020年11月の会議において“ACRL Framework for Impactful Scholarship and Metrics”を承認したことを発表しています。

“ACRL Framework for Impactful Scholarship and Metrics”は、学術図書館員による学術・研究上の成果を測定・評価するためのフレームワークであり、本文はACRLのウェブサイト上で公開されています。「学術的インパクト」(Scholarly Impact)、「実務へのインパクト」(Practitioner Impact)という2つの観点から、様々な種類の成果に対して測定・評価の指標となりうるポイントを示しています。

発表によれば、現在における学術評価の慣行と、学術図書館の中で影響力を有する学術的活動との間にみられるギャップへの対処を意図して作成されました。

黒人・先住民・有色人種(BIPOC)を題材とした児童向け絵本のデータベース“Diverse BookFinder”による蔵書評価:米・フロリダ大学教育学部図書館の報告(文献紹介)

米国大学・研究図書館協会(ACRL)が発行する“College & Research Libraries News”Vol 81, No 10(2020年11月)に、米国のフロリダ大学教育学部図書館(The Education Library at the University of Florida)の2人の図書館員は共著で執筆した、黒人・先住民・有色人種(BIPOC)を題材とした児童向け絵本のデータベース“Diverse BookFinder”による蔵書評価の取り組みを報告した記事が掲載されています。

“Diverse BookFinder”は、メイン州ベイツ大学の研究者が米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)の助成金を活用して構築した、BIPOCのキャラクターが登場する絵本の総合データベースです。2002年以降に米国で出版または頒布され、小学3年生(K-3)までを対象とし、英語または英語を含む多言語で描かれた絵本を収録しています。データベースは検索に対応しているだけでなく、絵本の中でBIPOCのキャラクターがどのように描かれているかを分析するためのツールとして、“Collection Analysis Tool (CAT)”を提供しています。

米国の大学・研究図書館協会(ACRL)、「学術図書館の動向と統計」の2019年版を刊行

2020年10月29日、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)が、2019年版「学術図書館の動向と統計」(Academic Library Trends and Statistics)を刊行したと発表しています。

1,642の学術図書館のコレクション(冊子体・電子書籍)、職員数や職員配置の傾向、支出額(資料費、人件費)、図書館サービス、オープン教材(OER)の取組に関するデータがまとめられています。

本文は有料ですが、プレスリリースでデータの一部が紹介されています。

2019 Academic Library Trends and Statistics(ACRL insider,2020/10/30)
https://acrl.ala.org/acrlinsider/archives/20478

北米研究図書館協会(ARL)、閲覧制限期間中の図書館所蔵文書への開示請求を巡る訴訟について米・ミシガン州最高裁判所へ大学図書館・研究者団体等と連名で意見書を提出

2020年9月30日、北米研究図書館協会(ARL)は、米・ミシガン大学を被告として係争中の訴訟について、ミシガン州最高裁判所へ意見書(Amicus Brief)を提出したことを発表しました。

ミシガン州最高裁判所への意見書は、ARL、米国学術団体評議会(ACLS)、米国歴史学協会(AHA)、米国大学・研究図書館協会(ACRL)、カリフォルニア大学図書館、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校図書館、アイオワ大学図書館の連名で提出されています。

3Dデータの共有と利活用等に関する調査(文献紹介)

2020年10月に刊行された、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)の“College and Research Libraries News ”(C&RL News)のVol.81, No.9に、3Dデータの管理に関する記事“New dimensions in data management: Understanding sharing and reuse practices for 3-D data”が掲載されました。

同記事は、12人の研究者に対するインタビュー結果をもとにまとめられたものです。

記事によると、回答者の50%が、3Dの技術を用いた研究について持続可能性、再生産性、ドキュメンテーションが課題であると感じています。また、多くの回答者が、データの所有権や著作権に関して懸念があると回答していたこと等が挙げられています。その他、回答者は、3Dモデルやそのデータの共有は研究成果を伝えるうえで重要であり、現在の支援体制が不十分であると捉えていることが述べられています。

結論の箇所では、3Dに関するデータ共有について、知的財産や著作権に関する情報発信等の図書館による支援が有効と思われること、デジタル化、メタデータの標準化をはじめとした図書館業務と関連した分野の支援が求められていることが述べられています。

米国アーキビスト協会(SAA)、リソースやサービスへの公平なアクセスを促進するためのガイドライン“Guidelines on Access to Research Materials in Archives and Special Collections Libraries”を改定

米国アーキビスト協会(SAA)が、2020年9月23日にオンラインで開催した評議会において“Guidelines on Access to Research Materials in Archives and Special Collections Libraries”の改定が承認されたと発表しています。

米国大学・研究図書館協会(ACRL)の貴重書・手稿部会(RBMS)とSAAの共同タスクフォースにより策定され、SAAの標準委員会が勧告したものです。

同ガイドラインは、アーキビストがデジタルコレクションを含むリソースやサービスへの公平なアクセスを促進するためのアドヴォカシーツールや基盤としての役割を果たすものとされています。

米国の大学図書館が受入したスペイン語資料の出版国に関する分析(文献紹介)

2020年9月に刊行された、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)の“College and Research Libraries (C&RL)”のVol.81, no.6に、米・コロラド大学図書館に所属しロマンス諸語を専門とするオリバ(Kathia Salomé Ibacache Oliva)准教授らによる共著論文“Forgotten Hispano-American Literature: Representation of Hispano-American Presses in Academic Libraries”が掲載されています。

著者らは2019年7月に、OCLCのWorldCatの所蔵データを利用して、2014年から2018年に出版されたスペイン語資料の米国の大学図書館88館の所蔵状況について、資料の出版国がスペイン及び南北米国大陸の19のスペイン語圏国家のいずれであるかという観点から調査を実施しました。同論文はこの調査・考察等を報告するものとして発表されています。

米国大学・研究図書館協会(ACRL)の出版部門、学術図書館の電子書籍コレクション構築の傾向・管理・購入パターンに関するホワイトペーパーを公開

米国図書館協会(ALA)が2020年9月17日付のお知らせで、学術書の書評誌Choiceを発行する米国大学・研究図書館協会(ACRL)の出版部門が、学術図書館の電子書籍コレクション構築の傾向・管理・購入パターンに関するホワイトペーパーを公開したことを発表しています。

同ホワイトペーパーは、米・メリーランド大学カレッジパーク校のノヴァク(John Novak)氏らが、学術図書館員向けのアンケートや米国・カナダの学術図書館のコレクション構築担当者に対して実施したインタビュー調査に基づいて執筆しました。調査は学術図書館が電子書籍を自館のコレクションとして受入するにあたって、最も影響を与える要因に関する実務的な背景を提供する目的で行われました。ホワイトペーパーでは、調査対象館のコレクションにおける電子書籍フォーマット資料の位置づけ、電子書籍受入のための手順や傾向、担当の図書館員の電子書籍の受入・管理に関するワークフローに対する認識などが示されています。

なお、同ホワイトペーパーの研究については、米・OverDrive社の学術図書館等向けの事業部門“OverDrive Professional”が資金を助成しています。

E2291 - ACRL「アクセスサービス図書館員の枠組み」の紹介

米国の大学・研究図書館協会(ACRL)は,「アクセスサービス図書館員の枠組み」(A Framework for Access Services Librarianship)が承認されたことを2020年5月7日に発表した。本稿では,その概要を紹介する。

ページ