研究図書館協会(Association of Research Libraries: ARL)は、米国とカナダの研究図書館で構成される図書館協会で、1932年に設立された。変化する学術コミュニケーションの環境や、研究図書館とそのサービス対象である多様なコミュニティに影響を与える公共政策に影響を与えることをその使命とする。
国立農学図書館(National Agricultural Library:NAL)は1862年に設立、1962年に正式に国立図書館となり、現在は米国農務省(United States Department of Agriculture:USDA)で研究所を束ねる“Agriculture Research Service(ARS)”のもとにあり、主に農業・農学関係の図書資料類の収集・提供、および農学情報(論文情報等)のデータベース(AGRICOLA)の作成・提供を、米国農務省職員・農業者・学生・図書館・一般を対象に行っている。設立当初より、米国において農業が大きな基幹産業と位置づけられている背景を反映しているといえる。なお、所蔵コレクションには図書資料以外にも、過去実施していた遺伝資源に関する資料や、原稿類などのコレクションなどがある。
米国国立医学図書館(National Library of Medicine: NLM)は、保健社会福祉省(Department of Health and Human Services: HHS)傘下の国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)の一機関で、世界最大のヘルスサイエンス分野の図書館である。
NCLIS(U.S. National Commission on Libraries and Information Science)は、1970年に設置された連邦政府に属する独立行政機関(independent federal agency)である。「図書館情報学国家委員会」「図書館情報学全国委員会」などの訳語があてられているが、ここでは「全国図書館情報学委員会」と訳しておきたい。1970年の設置法(Public Law 91-345:20 U.S.C. 1501 et seq.)には、「アメリカ合衆国国民のニーズを満たすに十分な図書館情報サービスは、国家目標を達成するために不可欠である」との民主主義社会における図書館サービスの意義について言及されている。