図書館研究シリーズ

4.4 ARL(研究図書館協会)

PDF版はこちら

千葉大学附属図書館 ライブラリイノベーションセンター  高木 和子(たかぎ かずこ)

(1) 組織

 研究図書館協会(Association of Research Libraries: ARL)は、米国とカナダの研究図書館で構成される図書館協会で、1932年に設立された。変化する学術コミュニケーションの環境や、研究図書館とそのサービス対象である多様なコミュニティに影響を与える公共政策に影響を与えることをその使命とする。

4.3 OCLCの動向

PDF版はこちら

慶應義塾大学文学部  原田 隆史(はらだ たかし)

(1) 概要と歴史

 OCLC(Online Computer Library Center, Inc.)は、世界最大のオンラインで図書館の分担目録作業を行うシステム(書誌ユーティリティ)である。現在では、その活動は分担目録にとどまらず、データベースの提供や図書館に関わる研究開発など多岐にわたっている。本部はアメリカ合衆国のオハイオ州郊外のダブリン(Dublin, OH)におかれている。

 1967年にオハイオ州立大学を中心とするオハイオ州内の54の大学図書館の情報資源の共有と図書館費用の削減を目的としたコンピュータネットワーク(共同利用機関)“Ohio College Library Center”として設立された。

4.2 アメリカ図書館協会: 2010年に向けて

PDF版はこちら

Michael Dowling
Director, ALA International Relations Office and Chapter Relations Office
(アメリカ図書館協会 国際関係部および支部関係部 部長  マイケル・ダウリング)

 1876年、カッター(C.A. Cutter)やデューイ(Melvil Dewey)、その他5人がアメリカ図書館協会(ALA)を設立するためにフィラデルフィアに参集した当時は、電報が最速の通信手段であった。今日、その地位はテキストデータでの通信に取って代わられたが、ALAのミッション(使命)は今も当時と変わらない。「図書館と情報サービス、さらに司書職の発展、促進、そして改善のためにリーダーシップを発揮し、全ての人のために学習と情報へのアクセスをよりよいものとする」。

4.1 ALA(アメリカ図書館協会)の動向

PDF版はこちら

獨協大学 経済学部  井上 靖代(いのうえ やすよ)

ALAの組織と活動概要

 ALAの財源は会費および財団などからの補助金や寄付金で構成され、連邦政府からの資金は受けない独立採算制を取っている。また個人会員が、部会(Division)やラウンドテーブルに所属する場合には別個に会費を支払うことになる。

 なお、アラバマ州、カンザス州、マサチューセッツ州、ニューヨーク州には“Library Support Staff”会員制度があり、専門職ではない図書館員がALA会員になるための補助制度がある。

1) 理事会(Executive Board)

◆会長(president)、◆次期会長(兼副会長)(president-elect)、◆前会長(兼会長補佐)(immediate past president);各3年の任期

◆会計担当(treasurer);財政年度3年間の任期。現任者は2004—2007の任期

◆事務局長(executive director);1名。

3.7 大統領図書館

PDF版はこちら

筑波大学大学院 図書館情報メディア研究科  山本 順一(やまもと じゅんいち)

(1) 大統領図書館制度の沿革

 アメリカの大統領図書館制度は、1939年、第32代大統領フランクリン・ルーズベルト(Franklin Roosevelt)が、ニューヨーク州ハイドパークの土地とともに、彼の個人的な文書や大統領職務に用いた文書等を連邦政府に寄贈したことにはじまった。ルーズベルトの友人たちは非営利法人を設立し、ルーズベルト大統領に関する図書館と博物館を建設するための寄付を募った。ルーズベルトの意思が生み出したこの最初の大統領図書館は1941年に開館し、その管理運営については彼の意向にそって国立公文書館にゆだねられることになった。

 F.ルーズベルトの後を引き継いだトルーマン(Harry S. Truman)大統領もまたルーズベルトにならって、大統領図書館の建設を決意した。そのような大統領の動きを受けて、1955年、連邦議会は大統領図書館法(Presidential Libraries Act)を可決した。

3.6 米国における政府情報アクセスに関する動向 ~連邦政府刊行物寄託図書館制度を中心に~

PDF版はこちら

国立情報学研究所 情報社会相関研究系  古賀 崇(こが たかし)

はじめに

 米国においては、図書館と政府情報との間に強いつながりが構築されてきた。その中心となるのは連邦政府刊行物寄託図書館制度(Federal Depository Library Program: FDLP)である。これは、連邦議会傘下の機関である政府印刷局(Government Printing Office: GPO)が、行政府・司法府を含めた連邦政府全体の刊行物をとりまとめて印刷し、その刊行物を全米各地にある大学・公共・専門図書館等に無償で提供する、というしくみである。FDLPのもとで、図書館は政府情報アクセスの場として位置付けられてきたが、近年では電子政府(electronic government)構築の進展により、政府情報アクセスに関する図書館の役割に再考が迫られている。さらに、いわゆる2001年の「9.11」事件の後、政府情報アクセスをめぐる状況も変容したとの声が止まない。

3.5 NAL(国立農学図書館)の動向

PDF版はこちら

独立行政法人農業環境技術研究所 広報情報室  福田 直美(ふくだ なおみ)

(1) NALの概要

 国立農学図書館(National Agricultural Library:NAL)は1862年に設立、1962年に正式に国立図書館となり、現在は米国農務省(United States Department of Agriculture:USDA)で研究所を束ねる“Agriculture Research Service(ARS)”のもとにあり、主に農業・農学関係の図書資料類の収集・提供、および農学情報(論文情報等)のデータベース(AGRICOLA)の作成・提供を、米国農務省職員・農業者・学生・図書館・一般を対象に行っている。設立当初より、米国において農業が大きな基幹産業と位置づけられている背景を反映しているといえる。なお、所蔵コレクションには図書資料以外にも、過去実施していた遺伝資源に関する資料や、原稿類などのコレクションなどがある。

3.4 NLM(米国国立医学図書館)の動向と「長期計画2006-2016」

PDF版はこちら

慶應義塾大学信濃町メディアセンター(北里記念医学図書館)  酒井 由紀子(さかい ゆきこ)

はじめに

 米国国立医学図書館(National Library of Medicine: NLM)は、保健社会福祉省(Department of Health and Human Services: HHS)傘下の国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)の一機関で、世界最大のヘルスサイエンス分野の図書館である。

3.3 NCLIS(全国図書館情報学委員会)

PDF版はこちら

筑波大学大学院 図書館情報メディア研究科  山本 順一(やまもと じゅんいち)

(1) NCLISの沿革

 NCLIS(U.S. National Commission on Libraries and Information Science)は、1970年に設置された連邦政府に属する独立行政機関(independent federal agency)である。「図書館情報学国家委員会」「図書館情報学全国委員会」などの訳語があてられているが、ここでは「全国図書館情報学委員会」と訳しておきたい。1970年の設置法(Public Law 91-345:20 U.S.C. 1501 et seq.)には、「アメリカ合衆国国民のニーズを満たすに十分な図書館情報サービスは、国家目標を達成するために不可欠である」との民主主義社会における図書館サービスの意義について言及されている。

ページ