CENLは2020年8月に、新型コロナウイルス感染症による危機対応支援のための基金“Covid-19 Support Fund”と、国内の少数コミュニティ支援プロジェクト促進のための基金“Hidden Stories Fund”を設立し、加盟館から申請を募集していました。NSKはそれぞれの基金に助成金を申請し、2件ともに承認されています。
NSKは“Covid-19 Support Fund”による2,500ユーロの助成金を活用して、感染症拡大対応のためのICTシステム整備を進めます。感染症対応に基づく運営体制や利用条件の変更を利用者へお知らせするために、館内に大型スクリーンやフロア案内板等の設置を実施します。
2020年4月20日、ドイツ図書館協会(DBV)は、人口2万人以下の小規模自治体の図書館を対象とした資金援助プログラム「全ての人のための場所(Vor Ort für alle)」の実施を発表しました。
公共図書館は、資料の貸出だけでなく、学習スペース・カフェ・メイカースペース・共同作業スペース・イベント会場などの提供を通して、デジタル化の進む社会における住民への文化的資源の供給を保証する重要な機能を担っています。“Vor Ort für alle”は、小規模館や地方の図書館をこのような機能を果たす「サードプレイス」へ変容させるための資金援助プログラムで、デジタル機器の設置や現代的な図書館の取り組みの実施等への支援が行われます。人口2万人以下の自治体の図書館はDBVへ最大2万5,000ユーロの支援を申請することができます。また、DBVに加盟していない図書館も申請することができます。
同プログラムは、ドイツ連邦議会の決議に基づき、文化・メディア庁(Beauftragten der Bundesregierung für Kultur und Medien : BKM)による「農村地域の文化(Kultur in ländlichen Räumen)」プログラムの一部として実施されます。