ニュージーランド国立図書館(NLNZ)が、資料の利用・再利用についての新方針“Collection use and reuse policy”を発表しました。9つの原則が示されており、このうち原則4では、著作権者等との交渉においてはクリエイティブ・コモンズのライセンシングの枠組みを採用すること、原則5では著作権の制限がないものについては、提供にあたりその旨を明記するよう努めることなどが示されています。
米国の文化人類学会(Society for Cultural Anthropology)が発行する雑誌Cultural Anthropology誌の2014年5月号(29巻2号)で、オープンアクセスに関する特集が組まれています。同誌は2014年2月号(29巻1号)からオープンアクセスに移行していました。特集中に含まれる記事は以下のとおりです。
Editors’ Introduction: Open Access
by Anne Allison and Charles Piot
Beyond Copyright and Technology: What Open Access Can Tell Us about Precarity, Authority, Innovation, and Automation in the University Today
by Christopher Kelty
Reason, Risk, and Reward: Models for Libraries and Other Stakeholders in an Evolving Scholarly Publishing Ecosystem
by Kevin Smith and Paolo Mangiafico
“Open Access Workflows for Academic Librarians”(OAWAL)が2014年3月に公開されていたようです。運営者はJill Emery氏(米ポートランド州立図書館)と、Graham Stone氏(英ハダースフィールド大学)です。
OAWALは、図書館員が所属機関におけるオープンアクセス関係の業務に関して、そのワークフローを作成するためのベースとなる情報をまとめることを意図したもののようです。大きく6つのセクション(Adovocacy、Workflows、Standards、Library As Publisher、Creative Commons、Discovery)が示され、それぞれ説明等が掲載されています。ベストプラクティスの事例などの情報などのフィードバックを今後様々な形で得ながら、サイトを充実させていくとのことです。
日本の地球惑星科学関連の5学会が共同で刊行する欧文誌“Earth, Planets and Space (EPS)”が、2014年1月刊行分から、Springer社からオープンアクセス(OA)誌として出版されることが、2014年5月12日に同社のサイトで発表されています。EPSのページでは、既に論文が公開されています。
なお、EPSは、“Journal of Geomagnetism and Geoelectricity”(1949-1997)、“the Journal of Physics of the Earth”(1952-1997)の2誌を合併して1998年からタイトルを変更して刊行されているもので、この2タイトルについては、J-Stageで公開されています。
2014年5月14日、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)、Electronic Information for Libraries:EIFL、欧州研究図書館協会(LIBER)、中国科学院国家科学図書館(National Science Library of the Chinese Academy of Science)、OpenAIRE、SPARCが共同で、研究成果の迅速な公開を支援する声明を公開しました。