人工知能

米・LYRASIS、資金助成プログラム“Catalyst Fund”の2020年の助成対象プロジェクトを発表

2020年7月6日付の、米国の図書館等のネットワークLYRASISのお知らせで、加盟館による新しい試みや革新的なプロジェクトへの資金助成プログラムとしてLYRASISが実施する“Catalyst Fund”について、2020年の助成対象プロジェクトが発表されています。

“Catalyst Fund”は、LYRASISの研究・開発・イノベーションに関する予算120万ドルの枠内で実施されるプログラムであり、2020年で4年目を迎えます。以下の5件のプロジェクトが2020年の“Catalyst Fund”による資金助成対象として選定されています。

・ユタ大学による、精度の低いOCRにより抽出された歴史的文書のテキストデータ改善を支援するガイドライン・ツール開発のためのプロジェクト“Toolkit to Assess OCR’ed Historical Text in the Era of Big Data”

韓国科学技術情報研究院(KISTI)、科学技術情報プラットフォームScienceONにおいて、人工知能(AI)を用いた論文要約サービスを試験的に開始

2020年7月6日、韓国科学技術情報研究院(KISTI)が、KISTIが運営する科学技術情報提供プラットフォームScienceONにおいて、人工知能(AI)を用いた論文要約サービスを試験的に開始すると発表しました。

これまで論文のタイトル・抄録・キーワード等から論文を調査することはできたものの、論文の論証で示された3要素(研究主題・研究方法・研究結果)からは調べることはできないため読んで整理する必要があったことから、研究者がより迅速・正確に論文を入手できるよう、PDF型式の国内の論文を対象に、自然言語処理技術BERT等を用いて、その内容を抽出・要約し提供するものです。

韓国・文化体育観光部、著作権法の全面改正を推進すると発表:追加報酬請求権・拡大集中許諾制度や人工知能の開発・活用促進等に対応

2020年7月1日、韓国・文化体育観光部が、創作や利用に関する環境の変化を反映するため2006年以来15回改正し複雑となった法体系を正すため、14年ぶりに著作権法の全面改正を推進すると発表しました。

同部では、2月4日の「著作権ビジョン2030」発表時に、著作権法の全面改正を推進することを明らかにし、この間、専門家と韓国著作権委員会から構成された「著作権法全面改正研究班」において改正案を議論してきており、今後、今年末までをかけて、法律・コンテンツ産業といった分野の専門家や創作者・著作権管理団体・著作物利用事業者といった利害関係者からの意見聴取を経て改正案を確定するとしています。

韓国国立中央図書館(NLK)・韓国科学技術情報院(KISTI)、デジタル知識情報資源の共有と知能型情報サービスの開発に関し業務協約を締結

2020年6月30日、韓国国立中央図書館(NLK)と韓国科学技術情報院(KISTI)が、業務協約を締結したと発表しています。

主な締結内容として、デジタル知識情報資源の収集・共有、デジタル知識情報資源保存のための標準化に関する技術交流と開発協力、人工知能(AI)・ビックデータ分析といった技術基盤による知能型情報サービスの提供・開発のための研究協力、韓国の研究開発成果の活用・普及促進のためのデータ共有・サービスでの協力、学術イベント・展示会の共催や教育プログラムの運営といった文化情報・科学技術分野の発展のための協力、があげられています。

데이터 자원 공유와 지능형 정보서비스 개발 위해 손잡다(データ資源共有と知能型情報サービス開発のために手を組む)(NLK,2020/6/30)
https://www.nl.go.kr/NL/contents/N50603000000.do?schM=view&id=36868&schBcid=normal0302

米・ロチェスター工科大学の研究チームが数学公式に関する無料のオンライン検索ツール“MathDeck”を開発し公開

米・ロチェスター工科大学理学部(College of Science)の2020年6月23日付のお知らせで、同大学の研究チームが高度な数学公式の作成・編集・参照等が可能になるオンライン検索ツール“MathDeck”を開発したことが発表されています。

MathDeckは、数学的な表記を双方向的で共有しやすくする目的で、同大学の教員・学生が構成する学際的な研究チームによって開発されました。MathDeckでは、手書き・タイピングされた数式画像のアップロード、LaTexによるテキスト入力など、複数の方法で数式を入力・編集することができます。アップロードされた数式画像の認識には、画像処理や機械学習の技術が用いられています。

E2272 - データサイエンス,機械学習,AIの責任ある運用のために

2019年12月,OCLC Researchはポジションペーパー “Responsible Operations: data science, machine learning, AI in libraries” を発表した。近年,データサイエンス,機械学習,人工知能(AI)といった大量のデータに基づいた判断処理を可能とするアルゴリズムによる手法への注目が集まっている。これらの技術は,例えば蔵書点検業務の自動化や,利用者の情報発見支援などの領域で用いられ始めている。本ペーパーは,図書館コミュニティでのデータサイエンス,機械学習,AIの運用方針決定に貢献することを目的としており,米国を中心とした70人を越える図書館員や大学・美術館・博物館などの組織の専門家からなるグループの協力のもとで作成された。

2020年、大学・研究図書館のトレンド(記事紹介)

米国の大学・研究図書館協会(ACRL)が刊行する“College & Research Libraries News”の2020年6月号に、“2020 top trends in academic libraries”が掲載されています。

同記事は、ACRLの研究計画審査委員会(Research Planning and Review Committee)により作成されたもので、大学・研究図書館における過去2年分のトレンドをまとめたものです。

取り上げられているトレンドは、以下の通りです。

・Change management: New skills for new leadership
変動性・不確実性・複雑性・曖昧性(Volatility, Uncertainty, Complexity, Ambiguity:VUCA)の時代を背景とした、求められるリーダーシップの変化

・Evolving integrated library systems
統合図書館システム(ILS)の進化

・Learning analytics
学生のプライバシーや図書館の倫理等の観点から、ラーニングアナリティクスを活用することへの懸念が生じていること

韓国・文化体育観光部、博物館・図書館等に設置している展示案内ロボット「QIロボット」の設置を拡大:新型コロナウイルス感染拡大下における非対面サービスへのニーズに対応

2020年6月18日、韓国・文化体育観光部は、韓国文化情報院と共同で博物館や図書館等に設置している展示案内ロボット「QIロボット」の設置を、国立国楽院・国立アジア文化殿堂・国立テコンドー博物館等へ拡大すると発表しています。

「QIロボット」は2018年から6機関(国立中央博物館・国立羅州博物館・国立済州博物館・国立中央図書館・国立子ども青少年図書館・済州国際空港)において9台設置されていますが、最近、新型コロナウイルス感染拡大下において、非対面でのサービスへのニーズが高まり、「QIロボット」が大きな役割を果たしていることから、上記3機関などにおいて6月からサービスの基盤を構築し、2021年から提供する計画です。

特に、子ども・視聴覚障害者・車椅子利用者等に適した解説サービスや、国学やテコンドーといった専門的な案内サービスを実装することで、国民の文化享有を支援する計画です。また、人工知能(AI)基盤の多言語(韓国語・英語・中国語・日本語)での対話サービス、自律走行での同行解説サービス、3D・VR・双方向コンテンツを活用した解説サービス、モバイルQIサービス、周辺の観光・お祭り・交通情報案内といった機能も拡充して実装する予定です。

フィンランド国立図書館、自動で件名を付与するサービス“Finto AI”が公開されたことを発表

2020年6月1日、フィンランド国立図書館は、自動で主題索引を付与するサービス“Finto AI”が公開されたことを発表しました。

発表によると、 “Finto AI”は、フィンランド国立図書館で開発が進められてきた、自然言語処理や機械学習を用いて件名や分類の付与を行うツール“Annif”をベースに構築されました。“Finto AI”のウェブサイトによれば、対応言語はフィンランド語、スウェーデン語、英語であり、入力されたテキストに対し、最大20件の主題索引の案を提示します。また、オープンAPIを提供しているため、既存システムで“Finto AI”の機能を利活用することが可能です。

北米研究図書館協会(ARL)第一回ベンチャー助成の助成対象者が決定

2020年6月8日、北米研究図書館協会(ARL)は第一回ベンチャー助成(Venture Fund)の助成対象者が米国のノースカロライナ大学(UNC)チャペルヒル校図書館、ノースウェスタン大学図書館、テンプル大学図書館に決定したことを発表しました。

ベンチャー助成は協会の重点事項を推進する加盟機関の活動を支援することを目的として、2019年に設立されました。

ノースカロライナ大学(UNC)チャペルヒル校図書館のプロジェクトは“On the Books: Jim Crow and Algorithms of Resistance”であり、100年以上のノースカロライナ州の会期別法令集のテキストコーパスを作成し、機械学習を使用してジム・クロウ法を特定します。このプロジェクトは、研究者に新たな研究機会をもたらすことが期待されます。

ノースウェスタン大学図書館のプロジェクトは“Lowering Barriers for Publishing Open Textbooks: A Minimal Computing Toolkit”であり、助成はオープン・テキストブック作成者向けのツールキットの拡張に利用されます。ツールキットは、ARL加盟機関の司書、教職員を対象としており、オープン・テキストの出版を支援します。

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