人工知能

図書館・アーカイブ・ミュージアムのための人工知能(AI)に関する国際会議“Fantastic Futures 2019”における全体セッションの記録動画が公開

2019年12月4日から6日にかけて、米・スタンフォード大学で開催された図書館・アーカイブ・ミュージアムのための人工知能(AI)に関する第2回国際会議“Fantastic Futures 2019”に関し、全体セッション(Plenary Sessions)の記録動画がYouTube上で公開されています。

Fantastic Futures 2019(スタンフォード大学図書館)
https://library.stanford.edu/projects/fantastic-futures

Fantastic Futures 2019(YouTube)
https://www.youtube.com/playlist?list=PL_RCUu6isf5EOCmcE2OctSS2y2EMN1xqI

OCLC Research、図書館でのデータサイエンス・機械学習・人工知能の利用における課題と推奨事項をまとめたポジションペーパーを公開

2019年12月8日、OCLC Researchは、ポジションペーパー“Responsible Operations: Data Science, Machine Learning, and AI in Libraries”を公開しました。

図書館でのデータサイエンス・機械学習・人工知能の利用における技術的、組織的、社会的な課題を以下の7領域に整理し、推奨事項とあわせて示しています。

・責任ある運用へのコミットメント
・メタデータ記述と発見可能性
・手法及びデータの共有
・機械処理可能なコレクション
・労働力開発
・データサイエンスサービス
・専門職間及び学際的な連携の維持

青山学院大学シンギュラリティ研究所、富士通マーケティングと「AIを活用した学びの支援」に関する共同研究開始:図書館を中核とした新しい学習支援の創出を目指す

2019年12月12日、青山学院大学は、同大学シンギュラリティ研究所が株式会社富士通マーケティングとともに、「AIを活用した学びの支援」に関するプロジェクトを立ち上げ、図書館を中核とした新しい学習支援の創出を目指す共同研究を開始したことを発表しました。

図書館員に要求される知識・技術の多様化・高度化により、レファレンスサービス等を通した利用者の学びの効果的・効率的支援には、適切なテクノロジーの活用が有効であるという問題意識の下、AIを用いた図書館サービスの最適化の実現、近未来の図書館において想定される課題分析、AIを活用した支援のありかたなどについて共同研究を進めることが発表されています。2019年度に実施される第一次共同研究では中核となる要素技術の検討が行われます。2020年度以降の第二次共同研究では、具体的なモデル構築やプロトタイプ作成、実証実験などを経て、新しい学びを支える図書館について次世代型サービスのモデルを提示すること、その成果を全国の学校図書館や公共図書館に広くサービス提供することが目標とされています。

オープンアクセス出版社PeerJ、UNSILO社の“Reviewer Finder API”を採用:査読ワークフロー最適化のため

2019年12月4日、出版社に対しAI技術によるソリューションの提供を行っているデンマークのUNSILO社は、オープンアクセス出版社PeerJがUNSILO社の“Reviewer Finder API”を採用したことを発表しました。PeerJの原稿追跡及び査読システムに組み込まれる予定とあります。

“Reviewer Finder API”はUNSILO社が提供するAPIスイート“UNSILO Evaluate”を構成するソフトウェアの一つであり、著者と査読者候補とを単純なキーワードタグの一致により結び付けるのではなく、原稿のセマンティック分析を行い、同一テーマの近年の論文と比較することによって最適な査読者候補を検索するものです。また、利益相反(conflict of interest)の観点からの査読者候補のフィルタリング、査読者候補を評価するための一連のデータ提供を行う機能も備えていることが紹介されています。

天津大学図書館で配架ミス資料を検出するAIロボットが稼働中(中国)

中国・天津大学は、2019年11月26日付けの記事において、同大学の図書館で配架ミス資料を検出するAIロボット「智図」が稼働中であることを紹介しています。

「智図」は障害物の検出・回避機能やRFIDタグの読み取り機能を備えており、書架間を移動して把握した図書の位置情報とデータベース上の情報を比較し、配架ミス資料を検出します。マルチパス等の影響で位置情報に誤差が生じることがあるため、図書の背表紙に対し文字認識を行った結果を用いて誤差を補正し、精度の向上を実現しています。将来的にはアームを装備することで、配架位置修正も自動で行えるようになるとあります。

このほか、深度センサー付きカメラとRFID技術を使用したシステム「智趣」も開発されました。「智趣」は書架上に固定され、利用者が図書を閲覧する動作の認識、顔認識による身分判定を行うことにより、利用者の興味関心や図書の人気度を把握します。これらの情報は、パーソナライズされた図書推薦サービスや図書配架位置の最適化等に活用できるほか、図書購入時の参考情報ともなると述べています。

「日本文化とAIシンポジウム2019 ~AIがくずし字を読む時代がやってきた~」の発表資料とポスターが公開される

2019年11月18日、人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)は、2019年11月11日に東京都千代田区の一橋講堂で開催された「日本文化とAIシンポジウム2019 ~AIがくずし字を読む時代がやってきた~」の発表資料とポスターの公開を発表しました。

同シンポジウムのページに掲載された各発表のタイトルに、資料を収録するCODHの人文学研究データリポジトリへのリンクが設定されています。

また、CODHのYouTubeチャンネルにおいて講演の模様を記録した動画を公開中であることも紹介されています。

ニュース(CODH)
http://codh.rois.ac.jp/news/
※2019年11月18日付けのニュースで発表資料とポスターの公開が発表されています。

UNSILO社、学術出版社における人工知能(AI)の活用状況についての調査結果を発表

2019年11月1日、出版社に対しAI技術によるソリューションの提供を行っているデンマークのUNSILO社は、学術出版社における人工知能(AI)の活用状況やAIに対する認識についての調査結果を発表しました。

調査は2019年7月から9月にかけて実施され、回答者数は82でした。主な調査結果として以下の5点を挙げています。

・3分の2超の出版社が少なくとも1種類はAIツールを使用している
・3分の1の出版社が内製でAIツールを構築している
・AIツールを使用していない出版社の45%が1年以内のツール導入を計画している
・現時点ではAIは新機能の開発よりも主にスタッフの能率向上に用いられている
・10%の出版社のみがバイアスのチェックにAIを使用している

UNSILO in the press(UNSILO)
https://unsilo.ai/press-room/
※2019年11月1日付けのプレスリリースに“UNSILO Survey on AI in academic publishing released”とあります。

人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)、日本古典籍くずし字データセットに字形データを大幅に追加:データセットを活用した無料のAIくずし字OCRサービスも公開

2019年11月11日、人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)は、日本古典籍くずし字データセットに字形データを大幅に追加し、文字数が684,165字から1,086,326字となったことを発表しました。

データセットに対してクリーニングを行い、一部の新字を旧字に統合した結果、文字種については4,645種から4,328種に減少したとあります。

あわせて、同データセットを活用したAIくずし字OCRサービスである「KuroNetくずし字認識サービス」も公開されました。IIIFに準拠した画像を対象として、多文字くずし字OCR機能を提供するものです。

「KuroNetくずし字認識サービス」のページでは、利用には登録が必要であること、利用は無料であるが他者の利用をさまたげるような利用状況となった場合は制限を行う可能性があること等、利用方法と制限に関する説明が掲載されています。

京セラコミュニケーションシステム株式会社、公共図書館システム「ELCIELO」と画像解析AIを組み合わせた蔵書点検用システムの開発を開始

2019年11月6日、京セラコミュニケーションシステム株式会社は、同社の公共図書館システム「ELCIELO」について、グループ会社の株式会社Rist提供の画像解析AIによる蔵書点検システムの開発を開始したことを発表しました。

同社のプレスリリースによると、開発が進められている蔵書点検システムは、スマホやタブレットなどで図書館の書架一面を撮影した写真を使用して、1点ずつ点検することなくまとめて蔵書点検できるようになるシステムです。撮影された画像データをRistが提供する画像解析AIに取り込み、画像内の複数冊の書誌の背表紙からタイトル・著者名・分類番号をAIが分析、書誌登録データベースとマッチング・照合して蔵書点検が行われます。

同社は、タブレットなどで撮影を行うことを想定し2020年2月の提供開始を目指しています。また、ドローン等による無人状態での書架撮影自動化構想があることや、撮影したデータを活用し自宅などから図書館を体験できるバーチャル図書館の開発の検討を行っていることも併せて発表しています。

人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)、IIIF Curation Viewerに新機能「アノテーションビューモード」を追加:新機能を体験できるサービス「江戸マップβ版」「くずし字データセット閲覧ビューア」も公開

2019年11月5日、人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)は、IIIF準拠の画像ビューワであるIIIF Curation ViewerのV1.7を公開したことを発表しました。

主要な新機能として次の2点が紹介されています。

・新機能「アノテーションビューモード」の追加により、IIIF画像上に場所や文字のマーカーが表示可能となり、IIIF環境でも地図や翻刻が利用しやすくなったこと
・IIIFマニフェストに含まれるIIIF Image APIに非対応のリソース(例:JPEG画像)等の表示にも対応したこと

また、新機能を体験できるサービスとして、古地図の上に画像マーカーを表示することでIIIFビューアを地図アプリのように使える「江戸マップβ版」と、くずし字の翻字を文字マーカーとして表示することでくずし字と現代の文字を左右に並べて表示する「くずし字データセット閲覧ビューア」を新たに公開したことも発表されています。

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