2020年5月29日、国立情報学研究所(NII)のオープンサイエンス基盤研究センター(RCOS)は、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)が公開したペーパー“Fostering Bibliodiversity in Scholarly Communications: A Call for Action”の日本語訳「学術情報流通における『書誌多様性』の形成に向けて —行動の呼びかけ—」を掲載しました。
包括的で相互運用可能なメタデータは、コンテンツの発見やリポジトリが付加価値サービスを実施するための重要な要素です。そのため、欧州・ラテンアメリカ・カナダなどの世界の各地域のリポジトリネットワークは、ネットワーク全体としてのメタデータの調整やORCIDによる著者識別を可能とする目的で、OpenAIREの最新のメタデータガイドライン“OpenAIRE Guidelines for Literature Repository Managers v4”を採用することに合意しています。また、OpenAIREの最新のメタデータガイドラインは、Plan S準拠のリポジトリでも採用が推奨されています。
2020年4月15日、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)は、学術情報流通の多様性(“bibliodiversity”)の促進を関係コミュニティに呼びかけたペーパー“Fostering Bibliodiversity in Scholarly Communications – A Call for Action!”の公開を発表しました。
JPCOARは、文献日本語化の目的として、機関リポジトリ新任担当者研修のリニューアル、情勢に即した新種のセミナー等の企画検討の参考資料とすることを挙げ、今後の研修・セミナー企画につなげていく、としています。日本語化された海外文献は、COARがかつて取り組んでいたeリサーチと学術コミュニケーションに関わる図書館員の能力に関するタスクフォース“Librarians’ Competencies for E-Research and Scholarly Communication”によって作成された3件の文献です。
COARはスペインの科学・技術振興団体Fundación Española para la Ciencia y la Tecnología(FECYT)とともに、国・地域レベルのリポジトリアグリゲーターによる情報交換と問題解決の共有を支援するためのワーキンググループを立ち上げています。実施中のアンケートの目的は、リポジトリネットワークの基本的な実践や、ワーキンググループによって対処できる課題を特定することである、としています。